Prince Buster/Fabulous Greatest Hits
ジャマイカのスカ・ロックステディ・アーティスト、プリンス・バスターの決定版コンピレーション・アルバム『Fabulous Greatest Hits』は、1968年にファブ・レコードよりリリースされました。プリンス・バスター自身がプロデュースしたこの全12曲の作品は、「アル・カポーン」のチャート席巻を受けてリリースされた、バスターの作品の素晴らしいショーケース」とオールミュージックが評しています。
ファブ・レコードからリリースされたオリジナルのアナログ盤は全12曲で、A面にEarthquake、Texas Hold-Up、Freezing Up Orange Street、Free Love、Julie、Take It Easy、B面にJudge Dread、Too Hot、Ghost Dance、Ten Commandments、Al Capone、Barrister Pardonが収録されています。後にトロージャン・レコードからボーナストラック6曲を追加したCD版も発売されています。
ジャンルと音楽性
セミナル・スカ、フィーロシャスなインストゥルメンタル、音楽的な罵倒合戦、ホーンティングなロックステディ、ルード・レゲエ、政治的コメンタリー、そして時折ロマンスまで、Fabulous Greatest Hitsはそのすべてを持っています。スカからロックステディへの過渡期を体現するサウンドが全編を貫いており、プリンス・バスター独特のユーモア、毒気、そして社会批評が音楽に昇華されています。マッドネスの「One Step Beyond」やスペシャルズの「Gangsters」の元となった楽曲を擁する本作は、ツートーン・スカ・リバイバル全体の源流として今なお世界中で聴き継がれています。

Prince Buster/Fabulous Greatest Hits
おすすめのトラック
- Al Capone
プリンス・バスターの最も象徴的なトラックのひとつで、「One Step Beyond」とともにこのコンピレーションの必聴曲として挙げられる傑作です。
シカゴのギャングスターをテーマにしながら、スカのグルーヴが猛烈に疾走する不朽の名曲です。60年以上が経過した今もダンスフロアで機能し続ける、ジャマイカン・スカ史上最重要曲のひとつです。 - Judge Dread
B面の幕開けを飾るこの楽曲は、後にイギリスの架空の判事「Judge Dread」というキャラクターのインスピレーションとなったほどの影響力を持つ重要曲です。
「判事の怒り」を音楽に昇華させたこのトラックは、プリンス・バスターのユーモアと毒気が最高のバランスで発揮された一曲で、スカのリズムに乗せて権威への批判と笑いが同居しています。 - Ten Commandments
男から女への「十戒」を宣言するという大胆なコンセプトで作られた、プリンス・バスターのユーモアと機知が全開になる傑作です。
男女関係のルールを旧約聖書になぞらえるという発想の面白さと、ロックステディのグルーヴが絡み合うこのトラックは、バスターが単なるスカ・ミュージシャンを超えた卓越したストーリーテラーであることを証明しています。 - Earthquake
アルバムのA面1曲目を飾る、プリンス・バスターの創作力が凝縮されたオープナーです。
「地震」というタイトルが示す通り、このトラックの持つ地響きのようなリズムとグルーヴは、プリンス・バスターがいかにジャマイカン・スカのサウンドを定義したかを最初の一音で証明しています。
アルバム総評
本作の素晴らしい影響力は、収録曲の数々を通じて容易に判断できます。収録曲は今日に至るまで音楽シーンを揺さぶり続けています。マッドネス、スペシャルズ、ザ・クラッシュといったバンドがプリンス・バスターへの敬意を公言し、彼の楽曲をカヴァーし続けてきたという事実が、本作の歴史的な重みを何より雄弁に語っています。「King of Ska」に次ぐプリンス・バスターの最高のコンピレーション」と称される本作は、スカというジャンルへの最良の入口として今なお世界中のリスナーを魅了し続けています。
🎵Al Capone


