Rock/Alternative

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ザ・フェイントの『Wet From Birth』は、 冷たい機械の皮膚の下で、衝動が熱狂する!2000年代ダンス・パンクの夜を支配した、シニカルでダンサブルなインダストリアル・エレクトロ・ロックの金字塔

ネブラスカ州オマハ出身のエレクトロニック・ロック・バンド、The Faintが2004年にリリースした4thアルバム『Wet From Birth』は、彼らのディスコグラフィーの中でも特に、冷徹なインダストリアルな感触と、爆発的なダンス・フロア・エネルギーが最も高いレベルで融合した傑作です。前作『Danse Macabre』で築き上げたニュー・ウェイヴ・リバイバルとエレクトロクラッシュの潮流をさらに深化させ、よりダークで、より緻密なサウンドプロダクションによって、彼らの音楽の「暗黒面」と「陶酔感」を最大限に引き出しています。Keith Murrayの冷たいシンセサイザーのレイヤーと、Todd Finkの皮肉的でアジテーション(扇動)的なボーカルが、この作品全体に張り詰めた緊張感と、止められない衝動を与えています。彼らが提示した2000年代前半のダンス・パンクの決定的な美学が、ここに凝縮されていると言えるでしょう。
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21世紀UKロックの異端児、アークティック・モンキーズが放つ、攻撃性と内省の”最悪にして最愛の悪夢”!デビュー作の爆発力を精密なブレイクビートとシニカルな詩情で研ぎ澄ました、ロック史を更新するセカンド・アルバム『Favourite Worst Nightmare』

2007年にリリースされたアークティック・モンキーズの2ndアルバム『Favourite Worst Nightmare』は、21世紀のUKロック界における最重要作の一つです。前作『Whatever People Say I Am, That's What I'm Not』で史上最速のセールス記録を打ち立てた後、世界中の期待を集める中で発表されました。本作は、デビュー作の荒々しい勢いをそのままに、バンドの演奏技術と楽曲構成を格段に進化させ、よりタイトで攻撃的な、そしてどこか冷笑的な雰囲気を纏っています。この作品で、彼らは単なる「現象」ではなく、真に創造的なバンドであることを証明しました。
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シャダー・トゥー・シンクの『Pony Express Record』は、変態的なリズムの迷宮で、オペラティックなファルセットが狂おしく響く!ポップとアヴァンギャルドの境界を破壊した、ポスト・ハードコアの頂点にして異端児が放った90年代ロックの最重要問題作

1995年にEpic Recordsからリリースされた『Pony Express Record』は、ポスト・ハードコアの異端児Shudder To Thinkが到達した、演劇的で壮大なアート・ロックの境地を示す作品です。前作『Chocolate』で確立した複雑な変拍子とポップセンスの融合をさらに推し進め、ボーカルのクレイグ・ウェドレンが持つオペラティックなファルセットとドラマチックな編曲が全面に押し出されています。彼らのキャリアにおいて最も野心的で、ジャンルの枠を超越した問題作として位置づけられています。
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スリーパーの『Inbetweener: The Best of Sleeper』は、鋭い知性にシニカルな魅力、そして時代を彩ったキラー・チューンがすべて凝縮された究極のベスト盤!90年代UKロックの熱狂と、ポップの洗練が同居する、スリーパーの完璧な入門編にして決定版

Sleeperが2017年にリリースしたベスト・アルバム『Inbetweener: The Best of Sleeper』は、1990年代のブリットポップ・ムーヴメントを語る上で欠かせない彼らの全キャリアを網羅した作品です。1993年の結成から1998年の解散までに発表された3枚のスタジオ・アルバム、そして活動再開後の音源からも選曲されており、フロントウーマンであるルイーズ・ウェナーの知的でシニカルな世界観と、バンドのキャッチーなギター・ポップ・センスが一枚に凝縮されています。単なるヒット曲集ではなく、彼らの音楽性の多様な進化の軌跡をたどる、ファンにとっても入門者にとっても決定的なコレクションです。
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1970年代のアメリカン・アンダーグラウンドから突如として現れた孤高の才能、ジョージ・ブリッグマン!彼の1975年発表作『Jungle Rot』は、ローファイ録音と手作りのサウンドが生む“生々しい泥臭さ”と“幻覚的なブルースロックの熱”が融合した、DIYロック史のカルト中のカルトと称される一枚だ

1975年にリリースされたGeorge Brigmanのデビュー・アルバム『Jungle Rot』は、音楽史における「忘れられた傑作」、あるいは「アシッド・アーカイヴの至宝」としてカルト的な人気を誇る作品です。当時わずか18歳だったボルチモアのギタリスト兼ボーカリストであるBrigmanが、ほとんど自宅で、プリミティブな録音技術を駆使して作り上げたこの作品は、その時代のメインストリームのロックとは全く異なる、生々しく、凶暴なディストーション・ブルース・ロックの塊です。パンク革命以前の1970年代半ばという時代に、DIY精神と、The StoogesやThe Groundhogsといったアンダーグラウンドの英雄たちへの傾倒を背景に生まれた本作は、後のノイズロックやローファイ・パンクに先駆けるプロト・パンクの極北と位置づけられています。
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Eaglesの黄金の羽を脱ぎ捨て、グレン・フライが自らの声で描いたもうひとつのアメリカン・ストーリー!『Solo Collection』は、洗練されたサウンドの奥に、孤独と希望が同居する“アダルト・ロックの真髄”が息づいている

Eaglesのメンバーとして世界的成功を収めたGlenn Freyが、ソロとして歩んだ軌跡を凝縮したベスト盤『Solo Collection』。このアルバムは、80年代から90年代にかけての彼のソロワークを網羅し、Eaglesとはまた違う角度から彼の音楽性を堪能できる内容となっている。都会的で洗練されたポップロックから、ブルージーで温かみのあるナンバーまで、Glenn Freyというアーティストの幅広さがここに詰まっている。Eaglesの“カントリーロックの象徴”というイメージを軽やかに飛び越え、都会の風景や人間模様を繊細に描く大人のポップ・サウンドが心地よい。
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コンピレーションアルバム『All Kindsa Girls』は、ガレージの熱気とフェミニズムの叫びが交差する、ガールズ・ロックの多国籍スナップショット!怒りもユーモアもポップセンスも詰め込んで、ヴァイナルに刻んだ反逆のハーモニー

スペインのMunster Recordsが手がけたコンピレーション・シリーズ『All Kindsa Girls』は、90年代インディー・シーンにおけるガールズ・バンドの多様性とエネルギーを凝縮した作品群だ。その中でも『All Kindsa Girls Vols. 1 To 4 & Bonus』は、世界中の女性ボーカル中心のバンドを集めた21曲入りのコンピレーションで、ガレージロック、パンク、パワーポップ、Riot Grrrlの要素が混ざり合う、まさに“ガールズ・ロックの国際見本市”と呼ぶにふさわしい内容となっている。
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10,000 マニアックスの『In My Tribe』は、ナタリー・マーチャントの清らかな歌声と知的なメッセージが、80年代オルタナティヴ・ロックをポップかつ深遠に昇華させた、時代を越えて輝き続ける社会派ポップの金字塔

1987年にリリースされた10,000 Maniacsの『In My Tribe』は、彼らのキャリアを決定づけたアルバムであり、オルタナティヴ・ロックのシーンにおける存在感を確立した重要な作品だ。ナタリー・マーチャントの澄み渡るヴォーカルと、知的かつ社会的な視点を持つ歌詞は、単なるポップロックに留まらず、リスナーの心に長く残る深みを持っている。本作は、バンドがインディー時代の荒削りなサウンドから脱却し、より洗練された音楽性へと進化したことを示すもので、80年代後半のオルタナティヴ・ポップの代表的な一枚として高く評価されている。
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グラムロックの祝祭感、ポップの華やかさ、そして実験的な遊び心をすべて詰め込んだ!ロイ・ウッドの『The Wizzard! Greatest Hits and More – The EMI Years』は、唯一無二の奇才が残した煌めく音楽の宝石箱であり、70年代ロックの自由と創造性を鮮やかに映し出す決定盤

ロイ・ウッド(Roy Wood)の『The Wizzard! Greatest Hits and More - The EMI Years』は、彼の多彩なキャリアを凝縮したベスト盤であり、奇抜なアイデアとジャンルを超えた音楽性を余すところなく体感できる作品だ。Move、ELOの創設メンバーとして知られるウッドは、ソロやWizzard名義でも独自のサウンドを追求し続けた。本作はその集大成ともいえる内容で、70年代を中心に展開されたカラフルでエネルギッシュな楽曲群が収録されている。奇抜なビジュアルと同じく、音楽的にも独創性を極めたアーティストの魅力が堪能できる一枚だ。
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爆発するファンク・ロックの衝動と、胸を締めつけるバラードの美しさをひとつに!レッド・ホット・チリ・ペッパーズの『Greatest Hits』は、時代を超えて愛され続ける名曲群を網羅し、彼らの進化と多面性を鮮やかに映し出す究極のベストアルバム

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)の『Greatest Hits』は、彼らのキャリアを代表する名曲を網羅したベスト盤であり、長年のファンにとっても、これから彼らの音楽に触れる人にとっても最良のエントリーポイントとなる作品だ。2003年にリリースされた本作は、80年代の荒削りなファンク・パンクから、90年代以降のメロディアスで叙情的なナンバーまで、彼らの音楽的進化を一望できる贅沢な内容になっている。
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