Rock/Alternative

Earth Tongue(アース・タング)『Floating Being』― ニュージーランドの二人組がメルボルンの友人のガレージで8トラックのリール・トゥ・リールに叩き込んだ、サイケデリア、プログ、フズのカオスな30分間

ニュージーランド・ウェリントン出身のサイケロック・デュオ、Earth Tongueのデビューアルバム『Floating Being』は、2019年6月21日にブリストル拠点のインディペンデント・レーベル、ストレン・ボディ・レコードよりリリースされました。ギタリストのグッシー・ラーキンとドラマーのエズラ・サイモンズの二人からなる本バンドは、2016年のウェリントンでのギグ活動を経て、オーストラリアとヨーロッパのツアー中にアルバムを書き上げ、メルボルンの友人のガレージで古い8トラック・タスカム・リール・トゥ・リールにドラムを録音するというアナログ録音にこだわりました。全9曲・30分6秒という構成を持つ本作は、ライブで演奏し続けてきた楽曲の生々しいエネルギーをそのまま封じ込めた一枚です。
Punk/SkaPunk/Garage

Dropkick Murphys(ドロップキック・マーフィーズ)『For the People』― 「民衆のために」吠え続けるボストンのケルティック・パンクの帝王が、「過去10年で最高のアルバム」と絶賛された傑作を引っ提げて帰ってきました

アメリカのケルティック・パンクバンド、Dropkick Murphysの第13作スタジオアルバム『For the People』は、2025年7月4日(独立記念日)にダミー・ラック・レコードよりデジタル配信され、2025年10月10日にフィジカル版がリリースされました。ケンブリッジのQ・ディヴィジョンとウィーンのトンハード・オージーで録音され、テッド・ハットがプロデュースを担当した全12曲・43分22秒の本作は、デジタル版には収録されていない5曲のボーナストラックをフィジカル版に追加収録しています。ビリー・ブラッグ、ザ・スクラッチ、ザ・メアリー・ウォロパーズ、そして元フロントマンのアル・バーをゲストに迎えた本作は、労働者階級の連帯、オリガーキーへの抵抗、友人への追悼という普遍的なテーマを、2025年という時代の切実さとともに描いています。
Punk/SkaPunk/Garage

Discharge(ディスチャージ)『Free Speech for the Dumb: Anthology』― 1977年スタフォードシャー州ストーク・オン・トレントから放たれた「高速ノイズの爆発」が、40曲・68分にわたって世界中のパンク、ハードコア、メタルシーンをひっくり返した

イングランド、スタフォードシャー州ストーク・オン・トレント出身のブリティッシュ・ハードコアパンクバンド、Dischargeが1999年にキャッスル・ミュージック/エッセンシャル・レコードよりリリースした2枚組コンピレーション・アルバム『Free Speech for the Dumb: Anthology』は、全40曲・68分という圧倒的なボリュームで、バンドの初期から中期にかけての精髄を一枚に凝縮した決定版アンソロジーです。1977年の結成以来、最小限主義的なアプローチで音楽と歌詞を追求してきたDischargeは、重くディストーションのかかったグラインディングなギター・サウンドと、政治演説のような生々しい怒声ボーカル、アナーキストと平和主義的なテーマの歌詞、そして強烈なドローン的リズムを武器に、D-ビートという新たなジャンルを生み出しました。
Punk/SkaPunk/Garage

DFL(Dead Fucking Last)『Fuck It』― フレッチャー・ドラッグ(ペニーワイズ)プロデュースの全9曲は、ポリッシュなど不要だと証明する2026年最高の一撃です

ロサンゼルス出身のハードコアパンクバンド、DFL(デッド・ファッキング・ラスト)の2026年作品『Fuck It』は、2026年4月24日にヨーロッパ、5月29日にアメリカでエスビーエーエム・レコードよりリリースされました。ボーカルの「クレイジー」トム・デイヴィス、ギター兼ボーカルのモンティ・メセックス、ベースのパトリック・サリヴァン、ドラムの「スネア」ジョーダン・ジャックスという布陣で制作された全9曲の本作は、ペニーワイズのフレッチャー・ドラッグがプロデュース・ミックスを担当し、「WWFD」と「Fuck It」でリードギターも追加。ヴードゥー・グロウ・スカルズのエディ・カシージャスがドラム・ギター・ベース・バッキングボーカルを録音し、ビースティー・ボーイズのマリオ・カルダート・ジュニアがボーカルセッションを監修しています。
Punk/SkaPunk/Garage

Descendents(ディセンデンツ)『Bonus Fat』― ウェスト・コースト・ハードコアの原点にして、後のポップパンク・シーンすべての源流がここにあります

アメリカのパンクロックバンド、Descendentsのコンピレーション・アルバム『Bonus Fat』は、1985年にニュー・アライアンス・レコードよりリリースされました。1979年のデビューシングル「Ride the Wild」/「It's a Hectic World」、1981年のFat EP全5曲、そして1981年のニュー・アライアンス・コンピレーション『Chunks』収録の「Global Probing」を一枚に集成した全7曲・10分4秒というコンパクトな作品です。1987年にニュー・アライアンスがエスエスティーに売却された後、エスエスティーがイーピー、カセット、シーディーで再発。1988年にはデビューアルバム『Milo Goes to College』と合わせて『Two Things at Once』として発売されています。
Rockabilly/Psychobilly

Demented Are Go(ディメンテッド・アー・ゴー)『Hellbilly Storm』―20年以上のキャリアで培ったパンク、ゴス、サイコビリーの三位一体が、全12曲で地獄の底から吹き荒れます

ウェールズ出身のサイコビリーバンド、Demented Are Goは1982年頃に結成され、1984年からリリース活動を開始。ザ・メテオス、シャークス、リコシェッツらに続くサイコビリー第二世代の旗手として、クラブ・フットから世界中のパンク、ゴス、サイコビリーファンに熱狂的な支持を集めてきました。バンドの顔であるフロントマン、マーク「スパーキー」フィリップスを中心に新メンバーを迎えた布陣で制作された本作は、ピープル・ライク・ユーよりリリースされた全12曲入りの一枚で、スパーキーたちが少しも牙を失っていないことを証明しています。アルバムはバンドが普段よりも音楽的な領域を拡大しており、力強いパンクロックの要素と度を超えたゴール的なフレイヴァーが健在です。
Punk/SkaPunk/Garage

The Delmonas(ザ・デルモナス)『Dangerous Charms』― ビリー・チャイルディッシュとザ・ミルクシェイクスが後ろで轟くガレージサウンドに乗せて、3人の女性が「ボーイズ・ボーイズ・ボーイズ」を叫び続けた1985年の傑作

イングランドのガレージロックバンド、The Delmonasのデビューアルバム『Dangerous Charms』は、1985年にビッグ・ビートよりリリースされました。ルイーズ・ベイカー、ヒラリー、そしてミス・ルデラ・ブラックという3人の女性ボーカリストからなるバンドで、ビリー・チャイルディッシュが作曲とライナーノーツを担当し、ザ・ミルクシェイクスがアレンジとプロデュースを務めています。全16曲中8曲はすでにリリースされていたシングルからの収録ながら、レート・ユア・ミュージックでの評価4.54という驚異的な高評価が、このアルバムの普遍的な魅力を雄弁に語っています。2000年にはBBC・セッション音源を追加したシーディー版が再発されています。
Pop/Soul/Jazz

Dayglow(デイグロウ)『Dayglow』―9億回再生を誇る男が満を持して放つ、2024年最もピュアで最も誠実なインディポップの傑作がここにあります

テキサス出身のシンガーソングライター、スローン・ストラブルが「デイグロウ」名義でリリースした4thスタジオアルバム『Dayglow』は、2024年9月13日にマーキュリー・レコードよりリリースされました。全10曲・33分59秒という構成の本作は、全曲をストラブル自身がカリフォルニア州マリブの自宅スタジオで単独で作詞・作曲・演奏・レコーディング・プロデュース・ミックスまで手がけた完全セルフ・プロデュース盤です。「Fuzzybrain以来の3枚はミックステープのようなものだった。このアルバムをデビュー作として捉えている。セルフタイトル、大きな花火。デイグロウがついに純粋な形で、明確さと自信を持って世界に登場する」というストラブル自身の言葉通り、アーティストとしての真の自己紹介となる一枚です。
Reggae/Ska

Daddy Screw & Donavon Steele(ダディ・スクリュー & ドナヴォン・スティール)『Big Tings (MadHouse Ruddims)』― 90年代ダンスホールの生き証人2人が2024年に再集結

ジャマイカのダンスホールDJ、ダディ・スクリューとプロデューサー兼アーティストのドナヴォン・スティールによるコラボレーション・アルバム『Big Tings (MadHouse Ruddims)』は、2024年5月13日にスティールビーツよりリリースされました。全9曲・30分41秒という構成を持つ本作は、ペッパーシード・リディム、ハートビート・リディム、アラブ・アタック・リディム、アップタウン・ダウンタウン・リディムなど、複数のリディムに乗せた楽曲を収録しており、ダンスホールの伝統的なリディム文化を現代的なサウンドで体現しています。タイトルトラック「Big Tings a Gwaan」の楽曲クレジットにはデイヴ・ケリーの名前も見られ、90年代ジャマイカのダンスホールシーンで活躍した両アーティストの豊富な経験と人脈が、このアルバムに深みを与えています。
Punk/SkaPunk/Garage

The Courettes(ザ・コーレッツ)『Boom! Dynamite』―ロネッツとラモーンズがゴールド・スター・スタジオで野パーティーを開いたら、こんな音楽が生まれた

デンマークを拠点に活動するガレージロック・デュオ、The Courettes(ザ・コーレッツ)の北米市場向けコンピレーション・アルバム『Boom! Dynamite(An Introduction to The Fabulous Courettes)』は、2023年6月15日にダメージド・グッズ・レコードよりリリースされました。バンドの初の北米ツアーに合わせ、2015年のデビュー作から最新作まで4枚のスタジオアルバムを横断する全14曲を厳選した一枚です。デンマークのスタースサウンド・スタジオでのプロデューサー、セーレン・クリステンセンと日本のミキシングの天才、佐藤清貴による複雑なレコーディング技術を駆使した「スペクター/レヴァインのウォール・オブ・サウンド」スタイルまでの進化が一枚で辿れる構成が特徴です。
タイトルとURLをコピーしました