Punk/SkaPunk/Garage

U.S.ボムズの『Back at the Laundromat』は、綺麗ごとを拒絶する者たちへの賛歌であり、パンクがどれだけ時代を経ても洗い流せない“人間臭さ”を思い出させてくれる!彼らの音楽は怒りよりも愛に、破壊よりも誠実に満ちている

アメリカ西海岸パンクの象徴的存在、U.S. Bombsが2001年に放ったアルバム『Back at the Laundromat』は、ストリートの埃と汗にまみれたリアルなロックンロールの息吹を感じさせる作品だ。90年代後半から2000年代初頭にかけてのパンク・リバイバルの波を真正面から受け止めながらも、彼ら独自の泥臭さと反骨精神が詰まっている。まるで一枚のジャケットからビールの匂いとガソリンの煙が立ち上るような、そんな“パンク・ロードムービー”のようなアルバムである。
Punk/SkaPunk/Garage

ザ・ヴァーテックスの『Yeah! Yeah! Yeah!』は、汗と煙が立ち込めるライブハウスの熱気をそのままパッケージしたような、荒削りでリアルなサウンドが魂を揺さぶる!ガレージパンクの疾走感とストリートの荒野を駆け抜けるエネルギーを詰め込んだ、純度100%のロック・アンセム

ロウでストレートなガレージ・サウンドが炸裂する、The Vertex『Yeah! Yeah! Yeah!』。タイトルからしてシンプルで挑発的なこのアルバムは、聴く者の理性を吹き飛ばすような爆発的エネルギーと反骨精神に満ちている。荒削りながらも抜群の勢いを持つ演奏と、熱を帯びたヴォーカルが一体となり、まるでライブハウスの汗と煙の匂いが漂ってくるようだ。The Vertexはパンクとロックンロールの境界を軽々と飛び越え、原初的なロックの衝動を現代に蘇らせたバンドといえる。
Reggae/Ska

ベレス・ハモンドの『Something Old, Something New』は、ラヴァーズ・ロックの巨匠が紡ぐ、愛と人生のクロニクル!ジャマイカン・ソウルの粋を凝縮した、成熟のグルーヴと永遠のメロディが交差する、愛と希望のレゲエ叙情詩

ジャマイカを代表するラヴァーズ・ロックの巨匠、Beres Hammond(ベレス・ハモンド)が放つ『Something Old, Something New』は、そのタイトル通り、彼のキャリアを総括しつつも新たな息吹を感じさせるアルバムだ。甘く切ない歌声と洗練されたリズムが交錯し、まるで夜風のように心にやさしく吹き抜ける。ソウルフルで成熟したレゲエの世界観が広がり、彼の音楽人生を象徴するような深いグルーヴと人間味にあふれている。
Rock/Alternative

Eaglesの黄金の羽を脱ぎ捨て、グレン・フライが自らの声で描いたもうひとつのアメリカン・ストーリー!『Solo Collection』は、洗練されたサウンドの奥に、孤独と希望が同居する“アダルト・ロックの真髄”が息づいている

Eaglesのメンバーとして世界的成功を収めたGlenn Freyが、ソロとして歩んだ軌跡を凝縮したベスト盤『Solo Collection』。このアルバムは、80年代から90年代にかけての彼のソロワークを網羅し、Eaglesとはまた違う角度から彼の音楽性を堪能できる内容となっている。都会的で洗練されたポップロックから、ブルージーで温かみのあるナンバーまで、Glenn Freyというアーティストの幅広さがここに詰まっている。Eaglesの“カントリーロックの象徴”というイメージを軽やかに飛び越え、都会の風景や人間模様を繊細に描く大人のポップ・サウンドが心地よい。
Rockabilly/Psychobilly

シック・シティ・ダガーズの『Live Fast… Die Psycho』は、パンクの衝動とホラーの美学を融合させたこのアルバムは、夜を駆け抜ける不良たちのサウンドトラックとして、サイコビリーの危うい魅力を全身で浴びせかけてくる

Sick City Daggersのアルバム『Live Fast... Die Psycho』は、タイトル通り「速く生き、狂気のまま死ぬ」という反逆的で危険な空気をまとった、サイコビリー・スピリット全開の作品である。ガレージパンクの荒削りな衝動と、ロカビリー由来の跳ねるリズム、さらにホラーを思わせる不穏なイメージが混ざり合い、聴く者を一気に夜のストリートへと引きずり込む。暴走感とキャッチーさのバランスを絶妙に保ち、アンダーグラウンド・シーンに強烈な存在感を刻んでいる。
Punk/SkaPunk/Garage

ブリッツの『Voice of a Generation』は、荒削りなギターと重厚なリズム、そして若者たちの怒りを剥き出しにしたヴォーカルが融合し、ストリートの現実を鋭く切り取ったOi!パンクの決定盤

Blitzの『Voice of a Generation』は、1982年にリリースされたUKストリートパンクの象徴的アルバムであり、タイトルの通り“一世代の声”として当時の若者たちの怒りや不満を鋭く突き刺す作品だ。粗削りながらも力強いギターリフ、重くうなるベースライン、そして直線的なドラムが三位一体となり、シンプルながら圧倒的な迫力を放つ。彼らはOi!やパンクロックの精神を真正面から体現し、無骨なエネルギーとアティチュードをリスナーに届けている。
Rockabilly/Psychobilly

ヘルバッツの『Dark’n’Mighty』は、サイコビリーのスピードと不良性に、メタルの重厚さとホラーの不気味さを掛け合わせ、“暗黒にして強靭”というタイトルをそのまま体現した、地下シーンから放たれる反逆と狂気の名盤

フランス発のサイコビリー・バンド、Hellbatsが放った『Dark'n'Mighty』は、そのタイトル通り“暗黒にして強靭”なサウンドを全編に刻み込んだ作品だ。サイコビリーらしい荒々しいベースのスラップやスピード感に加え、メタルやハードロックの要素を大胆に取り入れることで、より厚みのある音像を作り上げている。地下シーンで培われた不敵なアティチュードを武器に、夜の混沌を音楽で表現するアルバムだ。
Rockabilly/Psychobilly

コフィン・キャッツの『Straying From The Pack』は、サイコビリーの型を壊しながら、パンクの疾走感とロカビリーの不良性を融合させ、“群れから逸脱する”というタイトル通りの姿勢を音で刻み込んだ、反逆と進化の象徴たるアルバム

The Koffin Katsの『Straying From The Pack』は、デトロイト出身のサイコビリー・トリオが放つ攻撃的かつダークなエネルギーに満ちたアルバムだ。彼らの持ち味である不穏なベースのうねり、ザラついたギターリフ、そして荒削りながらもどこかキャッチーなメロディが一体となり、リスナーを夜のアンダーグラウンドへと引きずり込む。タイトルが示す通り「群れから逸脱する」ような姿勢を貫き、サイコビリーという枠を超えてパンクやロカビリーのエッセンスを自由に融合させている点も印象的だ。
Punk/SkaPunk/Garage

ザ・ソロウズの『Take A Heart』は、1960年代中期のブリティッシュ・ビート全盛期にあって、ポップな甘さよりも荒削りな衝動を優先し、ファズギターの唸りとダークで攻撃的なボーカルを前面に押し出した異端の存在

The Sorrowsのデビュー・アルバム『Take A Heart』(1965年)は、ブリティッシュ・ビートの流れを受け継ぎつつ、さらに荒々しいガレージ感覚と攻撃的なサウンドを前面に押し出した作品だ。当時のUKロック・シーンにおいては、The KinksやThe Pretty Thingsといったラフな音像を持つバンドと並び称される存在であり、そのダークなムードとエッジの効いた演奏で、後にガレージ・パンクやプロト・パンクの源流として再評価されるきっかけとなった。初期ブリティッシュ・ロックの中でも、ひときわアンダーグラウンドな響きを放つ重要作である。
Pop/Soul/Jazz

ダニエル・パウターのセルフタイトル・アルバム『Daniel Powter』は、心が沈む日にも寄り添い、やさしいピアノと澄んだ歌声で希望を灯す、2000年代ポップの温もりと切なさを凝縮した永遠の名盤

カナダ出身のシンガーソングライター、Daniel Powter が2005年にリリースしたセルフタイトル・アルバム『Daniel Powter』は、世界的に大ヒットを記録したシングル「Bad Day」によって広く知られるようになった作品である。透明感のある歌声と、ピアノを中心としたメロディアスな楽曲群は、ポップスの王道を感じさせながらも彼独自の感性と叙情性を色濃く反映している。聴く者の心を癒し、時には奮い立たせるようなメッセージ性が随所に盛り込まれたアルバムであり、2000年代半ばのポップシーンにおいて鮮烈な印象を残した。