Punk/SkaPunk/Garage

ノーエフエックスの『Coaster』は、笑いと皮肉と自己嫌悪がごちゃ混ぜになった28分間のカタルシス!中年の迷い、社会への苛立ち、そしてパンクロックへの忠誠が詰め込まれた、誰にも媚びない本音全開アルバム!

2009年にリリースされたNOFXのスタジオアルバム『Coaster』は、バンドにとって通算11作目となる作品であり、これまでの毒舌、皮肉、社会批評、そしてキャッチーなメロディーの全てが詰まった一枚だ。30年近いキャリアを誇る彼らが、年齢や時代に迎合せずに、むしろその"老い"すら笑い飛ばすような態度で創り上げたこのアルバムは、ファンにとっては安心感と、ある種の進化を同時に感じさせる。
House/Electronic

90年代初頭から2000年代初頭までのジャングル/ドラムンベースの進化を、ナスティ・ハビッツの『1994 / 2001』が極限まで研ぎ澄まされたビートと重低音で描き出す!アンダーグラウンドの真実を語る唯一無二のドキュメント

ドラムンベースの進化の軌跡をたどる上で、Goldieとの共作で知られるNasty Habits(=Doc Scott)の名を外すことはできない。本作『1994 / 2001』は、まさにその名義のもとで発表された過去音源と未発表トラックを収録したコンピレーションであり、ジャングル黎明期からダークステップが形成される過渡期を鮮やかに映し出すアーカイブ的作品である。音の厚み、低音の深さ、空間の広がり——そのすべてが90年代のUKアンダーグラウンドの熱を伝える。
Punk/SkaPunk/Garage

ザ・ミルクシェイクスの『In Germany』は、60年代のブリティッシュ・ビートとガレージパンクが、汗と煙と歓声にまみれて蘇る一夜の記録!荒削りな演奏、ラフな音像、ロックンロールの衝動を現代に叩きつける!

The Milkshakesの『In Germany』は、1983年にドイツ限定でリリースされたライブ・アルバムであり、ガレージ・ロック再興の火付け役となったバンドの熱量をそのまま閉じ込めた希少な一枚だ。Billy Childishを中心に、1960年代のブリティッシュ・ビートやアメリカン・ロカビリーに強く影響を受けたサウンドを鳴らすThe Milkshakesは、当時のポスト・パンクやニュー・ウェーブ全盛の中において異彩を放っていた。このアルバムは、彼らがヨーロッパのライブハウスで巻き起こした“本物のロックンロール”の瞬間を追体験できる、マニア垂涎の記録である。
Rockabilly/Psychobilly

地獄から這い出たサイコビリーの始祖メテオスの『Bastard Sons of a Rock’n’Roll Devil』!狂気とユーモアとロックンロールをミックスした強烈な一枚で、あなたの魂を燃え上がらせる

サイコビリーの元祖にして永遠の異端児、The Meteorsが2004年に放ったアルバム『Bastard Sons of a Rock'n'Roll Devil』は、そのタイトルからして只者ではない迫力を放っています。暴走するスラップベース、ガレージ感むき出しのギターリフ、そしてポール・フィーネンの不敵なボーカル。聴く者を悪魔のロカビリーパーティへと誘うこの一枚は、サイコビリーというジャンルの自由さと狂気を再確認させてくれるアルバムです。
Rock/Alternative

衝動、野心、スタイルが火花を散らす!マネスキンが放つ『Chosen』は、ただのデビュー作ではない!イタリアの地下シーンから世界のメインステージへ駆け上がる、次世代ロックスターの“選ばれし瞬間”が、ここに詰まっている!

イタリア出身のロックバンド、Måneskin(マネスキン)が2017年にリリースした『Chosen』は、彼らのキャリアの幕開けを告げるミニアルバムだ。イタリアのオーディション番組『X Factor』でのパフォーマンスをきっかけに注目を集めた彼らが、自信に満ちた姿勢で世界へ向けて放った第一声でもある。荒削りながらも強烈な個性とエネルギーに満ちたこの作品は、まさに“選ばれし者”の名にふさわしいデビュー作だ。
Rockabilly/Psychobilly

狂気とロカビリーが出会ったとき、サイコビリーの伝説が始まった――マッド・シンの原点『Amphigory』は、荒削りな衝動とホラー美学が火花を散らす、反骨と熱狂のロックンロール黙示録!

ドイツ発のサイコビリー巨人、Mad Sinの初期衝動がそのままパッケージングされた1988年作『Amphigory』は、アンダーグラウンドの火種として今も多くのファンに語り継がれる怪作だ。粗削りながらもエネルギッシュなパフォーマンス、パンクの攻撃性とロカビリーの弾むようなビートを融合させたスタイルは、サイコビリーというジャンルの自由さと混沌を象徴している。
Punk/SkaPunk/Garage

70年代のパンク魂が現代に蘇る。M.U.T.T.の『Bad to the Bone』は、グラムロックの妖しさとガレージパンクの荒々しさを詰め込んだ、骨の髄までロックンロールな一枚!

鋭利なギター、爆発的なエネルギー、そして反骨精神に満ちた歌詞で聴く者を挑発するサンフランシスコ発のパンクバンド、M.U.T.T.。2022年にリリースされたフルアルバム『Bad to the Bone』は、70年代末のロウで荒々しいパンク・ロックの精神を21世紀に甦らせた一枚だ。グラマラスなロックンロールとガレージ・パンクの間を駆け抜けるようなスピード感と、どこか退廃的でキャッチーな旋律が交錯するこのアルバムは、ノスタルジックでありながらも鮮烈に現代的。まさに「骨の髄まで悪い」、そのタイトルに偽りなしのロックンロール・カタルシスである。
Rockabilly/Psychobilly

ロング・トール・テキサンズが放つ『Headless』は、サイコビリーの型をぶち壊しながら、ユーモアとスピードとパンキッシュな美学を詰め込んだ、まさに“音のアミューズメントパーク”。不条理でキャッチーな世界観に巻き込まれていく!

長年にわたりUKサイコビリー/ネオロカ・シーンの異端児として名を馳せてきたThe Long Tall Texans(ロング・トール・テキサンズ)。その中でも2017年にリリースされた『Headless』は、彼らの勢いと実験性が程よく融合した快作である。本作は、彼らの真骨頂ともいえるコミカルさとワイルドな演奏力、そして不気味な世界観が一体となった、聴き応え満点のアルバムだ。
Punk/SkaPunk/Garage

暴力的で誤解されがちな表層の奥にこそ宿る、リアルで純粋なストリートの真実!ザ・ラストリゾートが1982年に遺した『A Way of Life: Skinhead Anthems』は、スキンヘッド=反抗という図式を超え、社会の底辺で生き抜く者たちの“存在証明”となった

1982年にリリースされたThe Last Resortの『A Way of Life: Skinhead Anthems』は、Oi!パンクというジャンルを象徴するアルバムとして、今もなお多くのストリート・ミュージック愛好家に支持され続けている。この作品は、単なる音楽の枠を超え、当時のイギリス社会における若者たちの怒り、葛藤、そしてアイデンティティの象徴でもある。暴力的でありながら誠実。粗野であるがゆえにリアル。それがこのアルバムの最大の魅力である。
Pop/Soul/Jazz

MUNAのフロントウーマン、ケイティ・ギャビンが放つ初のソロアルバム『What A Relief』は、ポップミュージックが美しくて、革新的でいられることを証明する、2020年代の新たな傑作

Katie Gavin――MUNAのフロントウーマンとして知られる彼女が、自身の感性をさらに深く掘り下げたソロ・デビュー作『What A Relief』。このアルバムは、パーソナルな苦悩と解放のプロセスを、繊細でありながらも芯のあるサウンドに託して描かれている。ミニマルで実験的なアプローチと、Katie独自のポップネスが絶妙に混ざり合い、聴き手の感情をじわじわと揺さぶる一枚だ。