Punk/SkaPunk/Garage

Gossip(ゴシップ)『Movement』― アーカンソーからオリンピアへ移り住んだベス・ディットーが、わずか30分39秒で証明した「ロックンロールはまだ終わっていない」という宣言

アメリカのインディロックバンド、Gossipの2ndスタジオアルバム『Movement』は、2003年5月6日にキル・ロック・スターズよりリリースされました。ベス・ディットー(ボーカル・ピアノ)、ブレイス・ペイン(ギター・ベース)、キャシー・メンドンサ(ドラム)の3人編成による全11曲・30分39秒の本作は、メタクリティックで81点という高評価を獲得し、ピッチフォークで7.8点、スピン誌でビー・プラスという評価を受けています。デビュー作『That's Not What I Heard』でクィア・ブルース・パンクの実力を証明したGossipが、本作ではダンスとソウルの要素をさらに取り込み、2006年のブレイクスルー作『Standing in the Way of Control』への布石を打った重要作です。
Rock/Alternative

Gorillaz(ゴリラズ)『The Fall』― 荒削りで霞がかかったサウンドスケープは、ツアーバスの車窓から流れる景色のように、美しく儚く、そして深く心に刻まれる

イギリスのバーチャルバンド、GorillazのフロントマンであるデイモンとJamie Hewlettによる4thスタジオアルバム『The Fall』は、2010年12月25日にGorillazのサブ・ディビジョン・ファンクラブ会員向けに無料配信され、2011年4月19日にパーロフォン(英国)とヴァージン・レコード(米国)よりフィジカル版がリリースされました。アルバム全編がデイモン・アルバーンのiPadで録音・ミックスされており、2010年秋のGorillazの「エスケープ・トゥ・プラスティック・ビーチ・ツアー」のアメリカ公演期間中、モントリオールからバンクーバーまでの32日間で制作されました。各楽曲はほぼ1日で書かれ、後からオーバーダブを加えることもなく、アルバーン自身が「アメリカでの体験の一種の日記」と表現したこの作品には、ボビー・ウォマック、ザ・クラッシュのミック・ジョーンズとポール・シムノンらがゲスト参加しています。
Pop/Soul/Jazz

Glass Animals(グラス・アニマルズ)『I Love You So F***ing Much』― デイヴ・ベイリーが愛の複雑さと痛みをすべてさらけ出した、2024年最も正直なオルタナティブ・ポップの傑作がここにあります

イングランドのインディポップバンド、Glass Animalsの4thスタジオアルバム『I Love You So F***ing Much』は、2024年7月19日にポリドール・レコードよりリリースされました。フロントマンのデイヴ・ベイリーが全曲プロデュースを担当した全10曲・40分41秒の本作は、先行シングル「Creatures in Heaven」(2024年4月3日)と「A Tear in Space (Airlock)」(2024年6月7日)を経てリリースされ、ビルボード・ユーエス・トップ・オルタナティブ・アルバムで3位を記録しています。「愛について考えるとき、何を考えますか?」という問いかけから始まる本作は、過去の恋愛へのノスタルジア(「Creatures in Heaven」)からスリリングな逃避と再生(「On the Run」)まで、愛のさまざまな側面を10曲で描いています。アルバムの前半はサウンド的に陽気でありながら、歌詞は全く別の物語を語るという絶妙な対比が際立っています。
Punk/SkaPunk/Garage

G.B.H.『Leather, Bristles, No Survivors and Sick Boys』― サッチャーのイギリスに憤怒した若者たちの生々しい怒りが、33分34秒に凝縮された1982年最大の問題作がここにあります

イギリスのハードコアパンクバンド、Charged G.B.H.のコンピレーション・アルバム『Leather, Bristles, No Survivors and Sick Boys...』は、1982年12月にクレイ・レコードよりリリースされました。バーミンガムのFSRスタジオで録音された全15曲・33分34秒の本作は、バンドのクレイ・レコード在籍時のシングルとEPを一枚に集成したもので、マイク「クレイ」ストーンがプロデュースを担当しています。チャートインしたデビューアルバム『City Baby Attacked By Rats』と高く評価された続作『City Baby's Revenge』の間に発表された本作は、Charged G.B.H.の多様性と「お前らへの反骨精神」を余すところなく捉えた衝撃のコンピレーションとして、今なおUK・パンク史の重要作として語り継がれています。
Rockabilly/Psychobilly

Frantic Flintstones(フランティック・フリントストーンズ)『A Nightmare on Nervous』― オックスフォードシャーのディドコットが生んだサイコビリー第二世代の傑作デビューアルバムがここにあります

オックスフォードシャー州ディドコット出身のサイコビリーバンド、Frantic Flintstonesは1986年にチャック・ハーヴェイによって結成されました。Demented Are Go、Guana Batzらと並ぶサイコビリー第二世代の革新者として知られ、初期の作品は今なお国際的なサイコビリーシーンに影響を与え続けています。本作『A Nightmare on Nervous』は1987年12月から1988年1月にかけてマーク・ハントとともに録音され、1988年3月のリリースを目指してネルヴォス・レコードから発表されました。オリジナルの12曲入りヴァイナルは何度も再発されており、CDボーナストラックを含む完全版は全15曲という充実の構成を誇っています。
Pop/Soul/Jazz

Fairground Attraction(フェアーグラウンド・アトラクション)『The Best of Fairground Attraction』―フォーク、ジャズ、カントリー、ケイジャンが溶け合った英国ポップ史上最も美しい輝きが、このベスト盤に凝縮されています

ロンドン出身のフォーク・ソフトロックバンド、Fairground Attractionは、マーク・E・ネヴィン、エディ・リーダー、サイモン・エドワーズ、ロイ・ドッズの4人からなるバンドです。1987年にアールシーエーと契約し、翌1988年に「Perfect」でデビュー。UK・シングルズ・チャートで1位を獲得し、オーストラリア、アイルランド、南アフリカでも1位を記録しました。1989年のブリット・アワードでは「Perfect」が最優秀シングル賞、デビューアルバム『The First of a Million Kisses』が最優秀アルバム賞を受賞するという栄光を掴みながらも、メンバー間の不和により1990年に解散。わずか3年という短い活動期間の中で英国ポップ史に消えることのない足跡を残したバンドの精髄を、本ベスト盤は余すところなく伝えています。2024年には再結成も果たしています。
Rockabilly/Psychobilly

The Epileptic Hillbilly’s(ジ・エピレプティック・ヒルビリーズ)『Insanity』― シェフィールドのオールドスクール・サイコビリーの申し子が、デビュー作の熱狂に続いて放った待望の2nd

イングランド・シェフィールド出身のサイコビリーバンド、The Epileptic Hillbilly'sの2ndアルバム『Insanity』は、ウェスタン・スター・レコードよりリリースされました。デビュー作『Tales From The Underworld』がサイコビリーシーンで大ヒットを記録し、「今年最も待望されるサイコビリー盤のひとつ」として期待を一身に集めた本作は、全12曲という充実の構成で届けられています。デビュー作同様に高い評価を受けた本作は、オリジナル曲の水準を維持しながら、トラディショナルなオールドスクール・サイコビリーのサウンドから一切逸脱しないというバンドの信念を全編で貫いており、ディスコグスで平均評価4.62という驚異的な高評価を誇っています。
Rock/Alternative

Earth Tongue(アース・タング)『Floating Being』― ニュージーランドの二人組がメルボルンの友人のガレージで8トラックのリール・トゥ・リールに叩き込んだ、サイケデリア、プログ、フズのカオスな30分間

ニュージーランド・ウェリントン出身のサイケロック・デュオ、Earth Tongueのデビューアルバム『Floating Being』は、2019年6月21日にブリストル拠点のインディペンデント・レーベル、ストレン・ボディ・レコードよりリリースされました。ギタリストのグッシー・ラーキンとドラマーのエズラ・サイモンズの二人からなる本バンドは、2016年のウェリントンでのギグ活動を経て、オーストラリアとヨーロッパのツアー中にアルバムを書き上げ、メルボルンの友人のガレージで古い8トラック・タスカム・リール・トゥ・リールにドラムを録音するというアナログ録音にこだわりました。全9曲・30分6秒という構成を持つ本作は、ライブで演奏し続けてきた楽曲の生々しいエネルギーをそのまま封じ込めた一枚です。
Punk/SkaPunk/Garage

Dropkick Murphys(ドロップキック・マーフィーズ)『For the People』― 「民衆のために」吠え続けるボストンのケルティック・パンクの帝王が、「過去10年で最高のアルバム」と絶賛された傑作を引っ提げて帰ってきました

アメリカのケルティック・パンクバンド、Dropkick Murphysの第13作スタジオアルバム『For the People』は、2025年7月4日(独立記念日)にダミー・ラック・レコードよりデジタル配信され、2025年10月10日にフィジカル版がリリースされました。ケンブリッジのQ・ディヴィジョンとウィーンのトンハード・オージーで録音され、テッド・ハットがプロデュースを担当した全12曲・43分22秒の本作は、デジタル版には収録されていない5曲のボーナストラックをフィジカル版に追加収録しています。ビリー・ブラッグ、ザ・スクラッチ、ザ・メアリー・ウォロパーズ、そして元フロントマンのアル・バーをゲストに迎えた本作は、労働者階級の連帯、オリガーキーへの抵抗、友人への追悼という普遍的なテーマを、2025年という時代の切実さとともに描いています。
Punk/SkaPunk/Garage

Discharge(ディスチャージ)『Free Speech for the Dumb: Anthology』― 1977年スタフォードシャー州ストーク・オン・トレントから放たれた「高速ノイズの爆発」が、40曲・68分にわたって世界中のパンク、ハードコア、メタルシーンをひっくり返した

イングランド、スタフォードシャー州ストーク・オン・トレント出身のブリティッシュ・ハードコアパンクバンド、Dischargeが1999年にキャッスル・ミュージック/エッセンシャル・レコードよりリリースした2枚組コンピレーション・アルバム『Free Speech for the Dumb: Anthology』は、全40曲・68分という圧倒的なボリュームで、バンドの初期から中期にかけての精髄を一枚に凝縮した決定版アンソロジーです。1977年の結成以来、最小限主義的なアプローチで音楽と歌詞を追求してきたDischargeは、重くディストーションのかかったグラインディングなギター・サウンドと、政治演説のような生々しい怒声ボーカル、アナーキストと平和主義的なテーマの歌詞、そして強烈なドローン的リズムを武器に、D-ビートという新たなジャンルを生み出しました。
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