
華やかなニュー・ロマンティックの旗手から、クラブカルチャーを先取りした都会的サウンドの探求者へ!デュラン・デュランの『Big Thing』は、ポップの魔法と実験精神を絶妙に掛け合わせ、80年代後期の空気を鮮やかに切り取った転換点のアルバム
1988年にリリースされたDuran Duranの『Big Thing』は、バンドにとって大きな転換点となったアルバムです。80年代初頭から中盤にかけての華やかなニュー・ロマンティック/シンセポップ路線から一歩進み、ダンス・ミュージックやハウスの要素を大胆に取り入れた意欲作として位置づけられます。当時の音楽シーンはアシッドハウスやエレクトロの台頭で大きく変わりつつあり、Duran Duranはその流れをいち早くキャッチし、自らのポップセンスに融合させることで新たな姿を提示しました。キャッチーなメロディに支えられながらも、よりダークでアーバンな雰囲気をまとうこの作品は、彼らの進化を示す重要な一枚です。