
70年代ハードロックの金字塔、キッスの『Destroyer』は、爆走するギター、悪魔の低音、そして涙腺を刺激するバラードまで、すべてが劇的に響き渡る、名実ともに”破壊”的な名作だ
1976年、アメリカのロックバンドKissがリリースした4作目のスタジオアルバム『Destroyer』は、彼らのキャリアを決定づける一枚として語り継がれている。派手なメイクと火を吹くステージ演出で知られる彼らだが、本作ではプロデューサーに名匠ボブ・エズリンを迎え、より構築的でドラマティックな音作りに挑戦。ハードロックの枠を超えて、シアトリカルな演出とメロディの美しさが融合した傑作となっている。