1976年にリリースされたOlivia Newton-Johnの『Don’t Stop Believin’』は、彼女の音楽的変遷の中でも重要なターニングポイントとなる作品である。清らかなカントリーポップ路線に軸足を置きつつも、ポップス、ソフトロック、アコースティックといった幅広い音楽要素を内包し、Oliviaのボーカルの透明感と情感がより深く際立つアルバムに仕上がっている。時代を超えて響く彼女の歌声が、今なおリスナーの心に優しく届く名作である。
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ジャンルと音楽性
本作は、カントリーポップ、ソフトロック、アコースティックポップといったジャンルを横断するサウンドを特徴としている。リリース当時、Oliviaはアメリカのカントリーチャートでも成功を収めていたが、本作ではよりクロスオーバーなアプローチを採用。ストリングスのあしらい、繊細なアコースティックギター、ピアノの旋律が柔らかく重なり、彼女の純粋な歌声が一層際立つ構成になっている。
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おすすめのトラック
- 「Don’t Stop Believin’」
アルバムタイトルにもなっているこの曲は、ポジティブで希望に満ちたメッセージと、軽やかなメロディが魅力。Oliviaの柔らかなボーカルが心地よく、励まされるような感覚を与えてくれる一曲。 - 「Compassionate Man」
感情のこもったバラードであり、誠実で優しい男性像を描いた歌詞が印象的。メロウなアレンジと彼女のしっとりとした歌声が心に染みる。 - 「Sam」
しっとりとしたアコースティックバラードで、恋人との切ない別れを描いた曲。Oliviaの感情表現が抜群で、リスナーを物語の世界へと誘ってくれる。 - 「A Thousand Conversations」
70年代らしいメロウなサウンドに包まれながらも、静かな情熱を秘めたナンバー。サビの展開にかけてのドラマティックなビルドアップが美しい。 - 「Every Face Tells a Story」
明るく軽快なリズムとシンプルなアレンジが魅力のポップナンバー。日常の中にあるささやかな感情を、親しみやすく歌い上げている。
アルバム総評
『Don’t Stop Believin’』は、Olivia Newton-Johnのカントリーポップ時代の代表作としてだけでなく、彼女の内面性や音楽的柔軟性がにじみ出た一枚である。決して派手さはないが、温もりと誠実さに満ちた音作り、そして何よりOliviaの誠実な歌声が、聴く人の心を穏やかに包み込む。このアルバムは、過去に置き去りにしてしまった“優しさ”をそっと思い出させてくれるような、そんな存在だ。70年代のポップ/カントリーに触れてみたいリスナーにはもちろん、現代の癒しを求める人にもぜひおすすめしたい一枚である。