
アイダーが紡ぐ『Late to the World』は、エレクトロニカとドリームポップの余白に宿る、ふたりの声が描くのは、世界に追いつくのではなく、自分自身に追いついていくための旅の記録
UKの女性デュオIDERによる2023年リリースのアルバム『Late to the World』は、前作『Emotional Education』からの進化を感じさせる、内省的かつ情感豊かな一枚。コロナ禍を経て制作されたこのアルバムは、孤独、自己再生、そして希望をテーマに据えながら、IDERらしい繊細なハーモニーと洗練されたエレクトロ・ポップのサウンドで彩られている。現代的なポップの中に隠された強いメッセージと感情の波が、聴く者の心に静かに刺さってくる。