
カーディガンズの『First Band on the Moon』は、ポップの皮をかぶった内省的なラブレター!儚くも中毒的なそのサウンドは、90年代のインディーポップに小さな革命を起こした
1996年にリリースされたThe Cardigansのサードアルバム『First Band on the Moon』は、スウェーデンのバンドが国際的なブレイクを果たすきっかけとなった重要作。代表曲「Lovefool」が世界中でヒットし、バンドの存在は一気に広く知られるようになった。だがこのアルバムの魅力は、ただのラブソング集ではない。甘美なメロディの裏にひそむシニカルな視点と、ポップとロックの境界を曖昧にする実験性こそが、本作を今なお色褪せない作品にしている。