DFL/Fuck It
ロサンゼルス出身のハードコアパンクバンド、DFL(デッド・ファッキング・ラスト)の2026年作品『Fuck It』は、2026年4月24日にヨーロッパ、5月29日にアメリカでエスビーエーエム・レコードよりリリースされました。ボーカルの「クレイジー」トム・デイヴィス、ギター兼ボーカルのモンティ・メセックス、ベースのパトリック・サリヴァン、ドラムの「スネア」ジョーダン・ジャックスという布陣で制作された全9曲の本作は、ペニーワイズのフレッチャー・ドラッグがプロデュース・ミックスを担当し、「WWFD」と「Fuck It」でリードギターも追加。ヴードゥー・グロウ・スカルズのエディ・カシージャスがドラム・ギター・ベース・バッキングボーカルを録音し、ビースティー・ボーイズのマリオ・カルダート・ジュニアがボーカルセッションを監修しています。
ジャンルと音楽性
DFLが1991年のLAでの結成以来磨き続けてきた、フレネティックでパンチ・ユー・イン・ザ・フェイスなハードコア/スケートパンクのスタイルが全編に貫かれています。スピード、ユーモア、アティテュードを詰め込んだ9曲のノー・ナンセンス・トラック群は、ハードコアの強度とスケートパンクの不敵さを融合させたDFLのカオティックなブレンドが今なお健在であることを証明しています。クレイジーさ、ヘヴィさ、シングアロング・コーラス、そしてナッティなグッドタイム・ヴァイブと深みのある歌詞が絶妙なバランスで混在した一枚です。

DFL/Fuck It
おすすめのトラック
- Bang
アルバムの先行シングルとして放たれた、本作を象徴する一曲です。
「Bang」はアルバム『Fuck It』のリード・シングルとしてリリースされ、DFLがいかに30年以上のキャリアを経ても少しも牙を失っていないかを一発で証明した楽曲です。タイトルが示す通りの爆発的な衝動と、クレイジー・トムの爆発するボーカルが完璧に絡み合う、ライブで観客が一瞬で火がつくことが目に見えるアンセムです。 - Paddy Wagon
「最後の一杯、最後の一瞬の栄光、最後の大爆発を求める男の崖っぷちの物語」とクレイジー・トム自身が語る楽曲です。
ブラック・サバスを聴きながら警察に追われるというシーンを含む歌詞と、ぼろぼろになったリフとクレイジー・トムの咆哮が疾走するこのトラックは、最後に「アメリカズ・モスト・ハードコア!」と叫んで締めくくる、DFLの本質が凝縮された一曲です。 - Watch Your Step
フレッチャー・ドラッグがゲストボーカルを担当した、アルバム最大のコラボレーション曲です。
ペニーワイズのフロントマンとDFLのクレイジー・トムが声を張り上げる瞬間は、30年以上にわたるLAハードコア・シーンの絆と歴史が一音に凝縮されています。「足元に気をつけろ」というタイトルが示す警戒心と緊張感が全編に漲る、このアルバムの中でも特に熱量の高い一曲です。 - No U Don’t
タイトルの一言が全てを語る、DFLのユーモアと反骨精神が最高潮に達する一曲です。
「そうはさせない」という強い否定が、ハードコアの猛烈なスピードと絡み合うこのトラックは、アルバム後半の山場として聴き手を最後まで一切息つかせません。クレイジー・トムの爆発的なボーカルとモンティ・メセックスのギターが生み出すグルーヴは、DFLがなぜ30年以上愛され続けているかを如実に示しています。
アルバム総評
1991年のLAでの結成以来30年以上が経過した今も、ペニーワイズ、サークル・ジャークス、H2Oとの共演ツアーを精力的にこなすDFLが、満を持して放った本作は「ハードコアはポリッシュされていなくても力強くなれる」という真理を体現しています。ビースティー・ボーイズのアド・ロックがメセックスと共に生み出したバンドの精神は、メンバーが変わっても少しも薄れておらず、2026年のハードコア・シーンに必要な一撃を見事に放っています。
🎵BANG


