The Milkshakes/After School Session
The Milkshakesは主にミッキー・ハンプシャー(ギター兼ボーカル)、ビリー・チャイルディッシュ(ギター兼ボーカル)、ブルース・ブランド(ドラム)、ラス・ウィルキンス(ベース)からなるバンドです。パンクグループ、ポップ・リベッツが1980年に解散した後、ビリー・チャイルディッシュはポップ・リベッツのロードマネージャーだったミッキー・ハンプシャーと手を組みました。二人は共に曲を書き始め、1981年に最初のアルバム『Talking ‘Bout… Milkshakes!』をリリース。本作はその2年後の1983年8月にアップライト・レコードから発表されたセカンドアルバムで、ケント州ハーン・ベイで録音された全13曲です。プロデューサーはムーア・マリオットが担当し、「ボーンジー」が録音を担当しています。ディスコグスで平均評価4.43という高評価が、この作品の普遍的な魅力を物語っています。
ジャンルと音楽性
チャイルディッシュとハンプシャーがギターとボーカルを分担したミルクシェイクスのサウンドは、初期キンクスの最も荒々しい側面とリンク・レイのようなハードロッキンなアメリカン・ギター・インストゥルメンタリストのプリミティブな融合でした。このサウンドは「メドウェイ・サウンド」として知られるようになり、コアメンバーたちはキャリアを通じてその変奏を演奏し続けています。カヴァー曲(A1、A2、A6、B1、B7)とチャイルディッシュ&ハンプシャーによるオリジナル曲(A3〜A5、A7、B2〜B6)が混在しており、50年代R&Bへの愛と60年代ビート・グループの衝動が全編を貫いています。

The Milkshakes/After School Session
おすすめのトラック
- Shimmy Shake
アルバムの幕開けを飾る、ランド&サウス作曲のオープニング・トラックです。
ラベルには「シミー・シミー」と表記されたこの曲は、50年代の躍動するリズムをミルクシェイクスのガレージ的なフィルターで蘇らせており、このアルバムが何者かを最初の1分39秒で完璧に宣言しています。 - El Salvador
A面を締めくくる、チャイルディッシュ&ハンプシャーのオリジナル曲で2分41秒の一曲です。
80年代初頭の政治的緊張の中でエル・サルバドルへの言及を織り交ぜた、このアルバムの中でも特に社会的な視点を持つトラックで、ミルクシェイクスの歌詞的な鋭さが光ります。 - Jaguar
B面中盤に位置する、チャイルディッシュ&ハンプシャーのオリジナル曲で2分34秒の一曲です。
「ジャガー」というタイトルが示す猛々しい疾走感と、ガレージロックの生々しいエネルギーが融合したこのトラックは、アルバム後半の山場として際立った存在感を放っています。 - Cadillac
エラス・マクダニエル(ボー・ディドリー)作曲のカヴァーで、アルバムを締めくくる2分22秒のクロージング・トラックです。
ボー・ディドリーのリズムとブルースのルーツへの敬意を払いながら、ミルクシェイクスのガレージ的なアレンジで完全に塗り替えたこのトラックは、バンドのアメリカン・ルーツ音楽への愛と、それを自分たちの言語として消化する力を示す完璧な締めくくりです。
アルバム総評
ミルクシェイクスは4年間で9枚のレコードをリリースした非常に多作なグループで、本作はその中でも特に高い完成度を誇る一枚です。カヴァー曲とオリジナル曲が絶妙なバランスで配置された全13曲は、50年代R&B、60年代ビート・グループ、ガレージロック、パンクが一切の洗練を拒絶した生々しい形で結晶化しており、「メドウェイ・サウンド」の原点として今なお世界中のリスナーを魅了し続けています。2022年にはダメージド・グッズから4CD「ミルク・ボックス」セットに収録されるなど、長年にわたって再発を重ねながら新たなリスナーを獲得し続けている名盤です。
🎵Jaguar


