Pennywise/Land of the Free?
カリフォルニア州ハンティントン・ビーチ出身のパンクロックバンド、Pennywiseの6thスタジオアルバム『Land of the Free?』は、2001年6月19日にエピタフ・レコードよりリリースされました。ジョー・バレッシとPennywiseのプロデュースのもと、2001年2月から4月にかけて録音された本作は、ビルボード・トップ200で67位、オーストラリアのARIAアルバム・チャートで21位を記録しています。
ヴォーカルのジム・リンドバーグはこのアルバムを「世界中の政治活動家のためのサウンドトラック」と呼んでいます。全曲Pennywiseによる作曲ですが、「Who’s on Your Side」のみエピタフ・レコードの創設者ブレット・グレウィッツとの共作です。
ジャンルと音楽性
本作のサウンドはパンクロックと評され、バッド・レリジョンの作品との比較もされています。メロディック・ハードコアを核に据えながら、政治的なメッセージが全編を貫いており、ジョージ・W・ブッシュ政権への批判、グローバリゼーション反対運動、社会的不正義への怒りが音楽として昇華されています。2分台の楽曲が多く、無駄を一切排した疾走感が全14曲・39分を貫いています。

Pennywise/Land of the Free?
おすすめのトラック
- Time Marches On
アルバムの幕開けを飾る2分57秒のオープナーです。
2001年4月30日に「Time Marches On」は先行シングルとしてリリースされました。Pennywiseの疾走するメロディック・ハードコアが最初の一音で炸裂するこのトラックは、このアルバムが何者かを完璧に宣言しています。 - Fuck Authority
アルバム最大のシングルヒットで、ビルボード・モダン・ロック・トラックスで38位を記録した代表曲です。
ミュージック・ビデオは逆さまのアメリカ国旗を背景にバンドが演奏するシーンと、天安門広場などの歴史的な場所での暴動シーンを組み合わせたもので、グレン・ベネットが監督を務めました。権力への反抗というPennywiseの姿勢が最も鮮烈に爆発する、このアルバムの核心部です。 - Land of the Free?
タイトルトラック「Land of the Free?」はバンドの初期マテリアルへの回帰を感じさせ、アルバムで最初に書かれた曲です。フレッチャー・ドラッグは「自由の国、そうだろ? でも俺たちはどれほど自由なんだ?」と語っています。2分31秒という短さながら、アルバムのコンセプトを最も純粋に体現した重要曲です。 - WTO
世界貿易機関(WTO)への批判を込めた、アルバム最も政治的なトラックのひとつです。
2分58秒の疾走感あふれるこのトラックは、1999年のシアトルでのWTO反対運動にインスパイアされた楽曲で、Pennywiseがグローバリゼーションと経済的不平等に向ける怒りが全面に出た、アルバム後半の山場として際立っています。
アルバム総評
Pennywiseは前作『Straight Ahead』の商業的成功を受けて、2001年初頭にスタジオに入り本作を録音しました。政治的な内容ゆえに一部からバックラッシュを受けながらも、世界中の批評家から肯定的なレビューを獲得した本作は、9.11同時多発テロ直前の2001年6月という時代に生まれた歴史的文書でもあります。Pennywiseのディスコグラフィの中でも最も政治的かつメッセージ性の強い一枚として、今なお世界中のパンクファンに愛されています。
🎵Fuck Authority


