Pere Ubu/Dub Housing
オハイオ州クリーヴランド出身のロックバンド、Pere Ubuの2ndスタジオアルバム『Dub Housing』は、1978年11月17日にクリサリス・レコードよりリリースされました。1978年8月から9月にかけて録音され、Pere UbuとケンI・ハーマンがプロデュースを担当しています。
デビュー作『The Modern Dance』より暗く難解な本作は、荒廃した集合住宅と嵐のクリーヴランドの空をジャケットに描き、「Codex」のような荒涼としたサウンドスケープを持つ一方、「Navvy」のバウンシーなバブル(デイヴィッド・トーマスが「俺には欲望がある!」と叫ぶ)や「(Pa) Ubu Dance Party」のシュルレアリスティックなビッグ・ビートも含んでいます。
ジャンルと音楽性
ルールブックを引き裂き、噛み砕き、光り輝く栄光とともに吐き出すPere Ubuのアプローチは本作でも健在で、その攻撃的なノイズとメロディックなロックは今なお感覚を圧倒し、他のバンドとは一線を画しています。ポストパンク、アートパンク、実験的ロックを横断するサウンドは、デイヴィッド・リンチの「イレイザーヘッド」のサウンドトラックに最も近い音楽として評するリスナーも存在するほどの異質さと魅力を持っています。

Pere Ubu/Dub Housing
おすすめのトラック
- Navvy
アルバムの幕開けを飾る2分43秒のオープナーです。
「Navvy」はデイヴィッド・トーマスが「俺には欲望がある!」と叫ぶバウンシーなバブルを持つトラックで、『Dub Housing』の中で最もキャッチーでアクセスしやすい一曲です。前衛的なサウンドへの入口として完璧な役割を果たしており、Pere Ubuというバンドを初めて聴くリスナーへの理想的な扉でもあります。 - On the Surface
アルバム2曲目に収録された2分40秒の一曲で、「Navvy」に続いてアルバム前半の牽引力となる重要なトラックです。
「表面の上で」というタイトルが示す通り、Pere Ubuの音楽が常に表面の下に何かを隠し持つという哲学が凝縮されており、ディスコグスのレビュアーからも「最もユーザーフレンドリーな曲のひとつ」として挙げられるアクセスしやすさと実験性のバランスが際立つ一曲です。 - Caligari’s Mirror
ロベルト・ヴィーネの1920年の表現主義映画「カリガリ博士」へのオマージュを感じさせる3分48秒の一曲です。
「Caligari’s Mirror」は構造的に最も伝統的なトラックのひとつとして評される一方、Pere Ubuならではの歪んだサウンドスケープが全編を支配しており、表現主義映画の不安感と美学が音楽として結晶化した傑作です。 - Codex
アルバムを締めくくる4分56秒の大作クロージング・トラックです。
「Codex」は荒涼としたサウンドスケープの代表例として挙げられており、デビュー作より暗く難解な本作の、最も暗く最も美しい側面が凝縮されています。この余韻の中で聴き手は、クリーヴランドの嵐の夜に取り残されたような感覚を覚えます。
アルバム総評
批評家、ファン、ミュージシャンを魅了し続けてきたこのフォローアップ作は、Pere Ubuの最高傑作のひとつとして繰り返し評価されており、最初期のバンドの姿を捉えた一枚です。フガジがこのアルバムから学んだことは間違いないという声もあるほど、後世への影響力は計り知れません。ポストパンク史の必聴盤として、今すぐプレイヤーに乗せてください。
🎵On the Surface


