Thee Oh Sees/A Weird Exits
USインディー・アンダーグラウンドの最前線を疾走し続ける鬼才ジョン・ドワイヤー率いるThee Oh Sees(ジー・オー・シーズ)。彼らが2016年に放ったアルバム『A Weird Exits』は、バンドの代名詞である爆発的なガレージ・ロックの衝動に、変拍子やプログレッシヴなアプローチ、そしてツイン・ドラムが織りなす凄まじい手数を加え、さらなる混沌と高みへと到達した重要作です。
前作までのソリッドな勢いを引き継ぎつつも、より緻密でヘヴィな音響空間を構築。アンダーグラウンドの泥臭さと卓越した演奏技術が奇跡的なバランスで融合した、ガレージ・ロック史に輝くモンスター・アルバムに仕上がっています。
ジャンルと音楽性
本作のジャンルは「ガレージ・ロック/サイケデリック・ロック/クラウトロック」です。
最大の特徴は、2人のドラマーが叩き出すマシンガンのようなツー・ドラム・システムが生み出す、圧倒的かつ疾走感あふれるポリリズムの洪水です。
ファズまみれのノイジーなギターリフと唸るようなベースラインが荒れ狂う中、狂気的なまでのグルーヴが全編を支配。ガレージ・パンクの破壊力と、ジャーマン・ロック(クラウトロック)的な反復ビートの心地よさが交錯し、聴き手を異次元へと誘う強烈なサイケデリック・サウンドを体感させてくれます。

Thee Oh Sees/A Weird Exits
おすすめのトラック
- 「Dead Man’s Gun」 アルバムの幕開けを飾る、不穏な疾走感とキャッチーなフックが同居するオープニングトラック。うねるベースラインと変則的なギターワーク、そしてツイン・ドラムの怒涛のビートが一気に世界観へと引き込みます。
- 「Ticklish Warrior」 歪みきった猛烈なファズギターと狂乱のビートが襲いかかるハードコア・ガレージ・ナンバー。圧倒的な手数のドラミングと暴れるギターリフが強烈なカタルシスを生み出す必聴トラックです。
- 「Plastic Plant」 幾重にも展開するプログレッシヴなアプローチとサイケデリックな浮遊感が心地よいミディアム・アッパー。クラウトロック的な反復美学と凶暴なロック・アグレッションが見事に融合しています。
- 「Gelatinous Cube」 直球のガレージパンク的衝動が爆発する高速スリリング・ナンバー。マシンガン駆動のドラムビートとジョン・ドワイヤーの怪しいボーカルが絶妙な緊迫感を構築しています。
アルバム総評
Thee Oh Sees(ジー・オー・シーズ)の『A Weird Exits』は、ガレージ・ロックの荒々しい衝動と、緻密に計算されたサイケデリック・プログレ的構築美が見事に噛み合った傑作アルバムです。
圧倒的な手数のドラムと強靭なギターサウンドが生み出すライブ感あふれる音像は、オルタナティヴ・ロックやサイケデリック・ロックを愛するすべてのリスナーにとって必聴の体験となります。アンダーグラウンドの深淵に潜む本物のエネルギーを、ぜひその耳で体感してみてください。
🎵Gelatinous Cube


