Hi-STANDARD/Growing Up
大阪出身の3ピース・メロコアバンド、Hi-STANDARDの初のフルアルバム『Growing Up』は、1995年にトイズ・ファクトリーよりリリースされました(FAT版は1996年)。プロデューサーにNOFXのFAT MIKEを迎え、インディーズ時代のシングル、ベイシティ・ローラーズのカヴァー、ママス&パパスのカヴァーなどを含む全15曲を収録しています。
ハイスタの本格的幕開けとなったアルバムで、抜群のメロディセンスとカラっとした風通しのよいキャッチーなサウンドで高速に繰り出す90年代メロコアシーンの草分け的な一枚です。トイズ版とFAT版でジャケットおよび収録曲が一部異なり、FAT版には「Who’ll Be Next」と「Sunny Day」の新録音ヴァージョンが追加されています。
ジャンルと音楽性
ジャパニーズ・メロディック・パンクの金字塔として、激しさや疾走感の中に漂う哀愁や切なさを持ちながら、全英語詞で畳み掛ける性急なビートと泣きのメロディが特徴です。スリーピースというシンプルな編成ながら、横山健のギター・ボーカル、難波章浩のベース・ボーカルが生み出すサウンドは、グリーン・デイやNOFXといった西海岸メロコアへの敬意を感じさせながら、完全に独自の世界観を確立しています。

Hi-STANDARD/Growing Up
おすすめのトラック
- Maximum Overdrive
アルバムの幕開けを飾る、1曲目からギア全開でテンション爆上げ必至のオープナーです。
このアルバムが何者かを最初の一音で完璧に宣言するこのトラックは、Hi-STANDARDが目指すメロコアの方向性を一瞬で体感させてくれます。疾走するビートとキャッチーなメロディが渾然一体となった、デビュー盤の入口として理想的な一曲です。 - Summer of Love
アルバムを代表するシグネチャー・ソングのひとつで、多くのファンが「AIR JAM 2011で復興を願う内容にリンクしていた」と記憶する感動的な一曲です。爽快なサビとサマーソングならではの開放感が、Hi-STANDARDの音楽が世代を超えて愛される理由を体現しています。 - Lonely
軽快な8ビートのポップ・ロック・ナンバーで、「戦う拳」と「怒れる魂」を忘れるなと歌うアグレッシヴなメッセージ・ソングです。キャッチーなことこの上ないメロディとシンプルかつメロディアスなギター・ソロが聴きどころとなっています。 - Growing Up
アルバムのタイトルトラックにして、クロージング・ナンバーです。明日への希望を持たせてくれるラストの一曲として、激しさや疾走感の中に漂う哀愁や切なさが凝縮されています。30分の旅を経てたどり着くこの曲で、青春の全てが静かに、しかし確実に胸に刻まれます。
アルバム総評
「中学生当時、洋楽ではGREEN DAYの『DOOKIE』、邦楽はこの『GROWING UP』が、自分のこの先の音楽の道しるべとなった」という多くのリスナーの声が示す通り、本作は日本のパンクロック史において特別な地位を占めています。「メロディーよし、歌詞よし、スピードあり、のハイスタ・ワールドで、これ聴かなきゃ始まりませんぜ」という評価が今も色褪せない本作は、日本のメロコアを語るうえで永遠に欠かせない一枚です。
🎵Maximum Overdrive


