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ブラック・キャッツ『CREAM SODA PRESENTS~BLACK CATS』―クリームソーダという文化から生まれた日本ロカビリーシーンの伝説が、ここから始まりました

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BLACK CATS/CREAM SODA PRESENTS~BLACK CATS

ブラック・キャッツの記念すべきファースト・アルバム『CREAM SODA PRESENTS~BLACK CATS』は、伝説の始まりを告げる一枚です。テクノ・ニュー・ウェーブ全盛の80年代初頭にロカビリーで頑張ったブラック・キャッツのデビューアルバムで、キッチュというか、存在感はパンキッシュでした。原宿のロカビリー系ブランド「クリームソーダ」が手がけたファッションと音楽が一体となったプロジェクトとして誕生し、音楽、ビジュアル、スタイルの三位一体でシーンに登場した本作は、全14曲・約41分という構成で、日本のロカビリー史に消えることのない足跡を残しています。2021年には最新デジタルリマスター・SHM・CD・紙ジャケで復刻されており、改めて多くのリスナーの耳に届くこととなりました。

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ジャンルと音楽性

昭和感漂いつつも今聴いても新鮮かつ斬新なサウンドを持つ、日本の誇るネオロカビリーバンドの原点です。上手とか下手とか、そういう問題ではなく、当時の若者の最先端文化を体現している一枚であり、これを流すだけで当時のクリームソーダの店内の甘ったるいグリースの香りが感じられます。アメリカ本場の50年代ロカビリーへの純粋な憧れを、10代の若者たちがそのままぶつけたような生々しさと熱量が全編に満ちており、スラップベースとエコーのかかったヴォーカル、そしてドライヴィングなリズムが一体となった独自のジャパニーズ・ロカビリーサウンドを確立しています。

BLACK CATS/CREAM SODA PRESENTS~BLACK CATS

おすすめのトラック

  • 悲しきテディ・ボーイ
    アルバムの核心部に位置する、バンドの美学が凝縮された一曲です。
    「テディ・ボーイ」というタイトルが示す通り、イギリスのテッズ文化とアメリカのロカビリー、そして日本の不良少年文化が交差する独自の世界観が全開になっています。哀愁漂うメロディとスラップベースの躍動感が絡み合い、ブラック・キャッツの名刺代わりの一曲として今なお愛されています。
  • 1950
    50年代アメリカへの憧れをタイトルにそのまま冠した、このアルバムのコンセプトを体現する一曲です。
    グリースを塗り込んだリーゼントと革ジャンに身を包んだ若者たちが、1980年代の原宿でアメリカの黄金時代を夢見る――そんなロマンチックな倒錯が、このトラックには凝縮されています。シンプルなリフと疾走するリズムが、時代への純粋な憧れをストレートに伝えます。
  • 夢のビッグ・マシン
    アメリカンドリームへの憧れを体現した、疾走感あふれる一曲です。
    「ビッグ・マシン」=大きな車という50年代アメリカの象徴を題材に、10代の若者たちの無限の夢と自由への渇望が爆発しています。スラップベースとギターが一体となったグルーヴは、このアルバムの中でも特にライブ映えする一曲です。
  • シンガポール・ナイト
    エキゾチックなムードに包まれた、アルバムの異色の隠れた名曲です。
    シンガポールという東南アジアの都市を舞台にした歌詞が、50年代アメリカ一辺倒のアルバムに独特の色気と冒険心を加えています。ロカビリーのフォーマットを保ちながら、どこかオリエンタルな哀愁が滲み出るこのトラックは、ブラック・キャッツの音楽的な幅と遊び心を示すアルバム後半のハイライトです。

アルバム総評

音楽、ビジュアル、スタイルの三位一体でクリームソーダから生まれたブラック・キャッツは、デビューから40年を経た今なお日本ロカビリーシーンのレジェンドとして語り継がれています。ドラマー久米浩司がサウンドのイニシアチブを握り革新的にロカビリーを開拓していったバンドの軌跡は、このデビューアルバムに刻み込まれており、後世に及ぼした影響力は計り知れません。上手か下手かという評価軸を超えた場所にある、青春の熱量そのものがここにあります。

🎵1950

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