MANIC STREET PREACHERS/Everything Must Go
ウェールズのオルタナティブ・ロックバンド、Manic Street Preachersの4thスタジオアルバム『Everything Must Go』は、1996年5月20日にエピック・レコードよりリリースされました。『ホーリー・バイブル』のリリースから数ヶ月後、ギタリストのリッチー・ジェームズが失踪し、残りの三人はバンドを続けることを決意して本作を制作しました。マイク・ヘッジスのプロデュースのもと、フランス、カーディフ、ボックスのスタジオで録音された全10曲・45分24秒の本作には、リッチーが失踪前に残した歌詞が5曲に使用されており、彼の絶望の深さを示しながらも、バンドは感傷や崩壊に陥ることなく希望を届けることに成功しています。
ジャンルと音楽性
バンドの音楽的攻撃性は洗練され、音楽は依然として激しさを持ちながらも、自らの信念に根差した簡潔でアンセミックなロック曲へと昇華されています。ブリットポップの要素を取り込みながら、シンフォニック・ロック的な広がりも持つ本作は、『ホーリー・バイブル』のサウンドから大きく舵を切った意欲作です。オルタナティブ・ロック、ハードロック、ブリットポップを横断するサウンドが全編を貫いており、ジェームズ・ディーン・ブラッドフィールドの歌声が感情の深みを最大限に引き出しています。

MANIC STREET PREACHERS/Everything Must Go
おすすめのトラック
- A Design for Life
1996年4月15日にリリースされたリード・シングルで、オルタナティブ・ロック、ブリットポップ、オーケストラル・ポップの要素を融合させた4分16秒の名曲です。
「A Design for Lifeはアイコニック」という評価が示す通り、オーケストラルなアレンジと労働者階級の尊厳を歌った歌詞が完璧に融合した、Manic Street Preachersを象徴する不滅のアンセムです。 - Kevin Carter
リッチー・エドワーズが作詞したこのシングルは、1996年9月30日にリリースされ、ユーケー・シングルズ・チャートで9位を記録しました。
「Kevin Carterは際限なくキャッチー」と評される通り、1994年のピューリッツァー賞受賞カメラマンの悲劇的な物語を、Manic Street Preachersらしい知的な歌詞と疾走するメロディに乗せた傑作です。 - Everything Must Go
1996年7月22日にリリースされた2ndシングルで、ユーケー・シングルズ・チャートで5位を記録。ニッキー・ワイアーが「ファンへのメッセージであり、リッチーの喪失後に音楽が変わったことを伝えるもの」と語った楽曲です。
タイトルトラックにして、バンドの再生と決意を凝縮した感動的な一曲です。 - No Surface All Feeling
「No Surface All Feeling」はシューゲイザー的なコーラスを持ち、バンドの元ギタリストへの涙の別れのような楽曲で、エンディングにはリッチーのギター演奏の最後の録音が含まれており、アルバムのクローザーとして機能しています。
リッチーへの最後の別れとして、これほど誠実で美しい一曲はなく、初めて聴いた時に感情的になったというリスナーが多い、アルバム最大の感動の瞬間です。
アルバム総評
悲劇的な状況を考えると、『Everything Must Go』はManicsがこれまでリリースした中で最も力強く、最も集中し、そして最も楽観的なアルバムです。『Everything Must Go』はカタルシスを経験させてくれる作品であり、感傷的な安易さに陥ることなく、あるいは自分たちの状況の重みで崩れ落ちることなく希望を提供するManicsの姿は、本当に感動的です。これは私がこれまで聴いた中で最も好きなブリットポップ・アルバムです。ユーケー・アルバムチャートで1位を記録し、ブリット・アワードで最優秀英国アルバム賞にノミネートされた本作は、30年近くが経過した今も色褪せることのない傑作として輝き続けています。
🎵A Design for Life


