
バッド・レリジョンの『No Control』は、80年代末の混沌としたアメリカ社会に対する鋭い批判と、破滅寸前の倫理観に対する静かな怒りを、メロディック・パンクという音像で最大限に叫んだ傑作
アメリカ西海岸を代表するパンク・バンド、Bad Religionが1989年に放った名盤『No Control』。高速で突き進むサウンド、鋭い社会批評、そして知的なリリックで、メロディック・ハードコアというジャンルの礎を築いた作品だ。全26分という短さの中に、怒り、疑問、哲学、そして希望が詰め込まれている。今なお色あせない衝撃とメッセージ性を持つこのアルバムは、パンクの名盤として語り継がれている。