Converge/Hum of Hurt
マサチューセッツ州セイラム出身のメタルコアバンド、Convergeの12thスタジオアルバム『Hum of Hurt』は、2026年6月5日にエピタフ・レコードおよびデスウィッシュよりリリースされました。ジェイコブ・バノン、カート・バロウ、ベン・コラー、ネイト・ニュートンの4人が、バノンとバロウのスタジオ「ゴッド・シティ」でセルフ・プロデュースした本作は、全編33分34秒という凝縮された構成を持ちます。
同年2月にリリースされた『Love Is Not Enough』と同じセッションから生まれながら、バンドはこの2枚を「続編ではなく、独立した別の作品」と位置付けています。前作がメタリックな猛烈さに振れたのに対し、本作はエモーショナルなハードコア、スラッジ、ポスト・メタルの方向へと振れており、異なる神経を剥き出しにした作品です。
ジャンルと音楽性
前作『Love Is Not Enough』がメタリックな猛烈さとスピードを前面に出したのに対し、本作はムーディーでアトモスフェリックなポスト・メタルの色合いへと向かっており、バンドが近年徐々に取り入れてきた要素が最も色濃く出た作品です。
歪んだリフの絡み合いと変拍子のウェブが全編を貫くサウンドは、前作の猛ダッシュとは異なる「ねじれた時間軸の中を転げ落ちる」感覚を提供しており、ノイズ・ロックのサンドペーパー的な質感がより強調されています。悲嘆、自己不信、挫折、鬱という感情が33分間のカタルシスに圧縮されています。

Converge/Hum of Hurt
おすすめのトラック
- Slip the Noose
アルバムの幕開けを飾る、問答無用のオープナーです。
バロウのスタッカートなリフが前面に出て、コラーはドラムキットを破壊しようとしているかのような猛烈さで叩きつけます。チャンキーなスラッシュ・グルーヴから半音階のギターランへと展開するこのオープナーは、典型的なConvergeの洗礼として、アルバムへの扉を暴力的に叩き開けます。 - Dream Debris
アルバムの中心部に位置する、6分超の最長曲にして最大のハイライトです。不気味なギター・アルペジオと催眠的なリズムセクションの上で、囁くようなヴァースがゆっくりと積み上がった後、バノンのシグネチャー・ロアへと爆発するドゥーム・メタル的な大作です。 - Hum of Hurt
アルバムのタイトルトラックにして、リード・シングルとして先行リリースされた一曲です。
首が折れるようなグルーヴと、ギターが提供するメロディックな焦点が際立つこのトラックは、初期2000年代のメタルコア運動を想起させる雰囲気を纏っています。この曲でConvergeを初めて聴いたリスナーがそのまま虜になるほどの強度を持った、アルバムの核心部です。 - Nothing Is Over
アルバム最もサディスティックでヴェノマスなスラッジ・インフューズド・アタックを誇るクロージング・トラックです。怒りを超えた、まったく加工されていない純粋な激怒がここにあります。ライブ・アリーナで大惨事を引き起こすことになるこの一曲で、33分間の旅が唐突に、しかし完璧な形で幕を閉じます。
アルバム総評
「悲嘆、自己不信、挫折、鬱――すべてが33分間のカタルシスに圧縮されている」という評が示す通り、本作は単なるアルバムを超えた感情的体験です。バンド結成から40年近く経た今もなお、重音楽がいかに進化しながら牙を失わないかの基準を示し続けているConvergeの底力を、この一枚は余すところなく証明しています。2026年最も重く、最も誠実で、最も必要とされたメタルコア盤として、今すぐプレイヤーに乗せてください。
🎵Hum of Hurt


