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一十三十一が贈る『Ecstasy』は、贅を尽くしたサウンドと官能的な歌声が交差する、アーバン・リゾートの決定版

Pop Pop/Soul/Jazz
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一十三十一/Ecstasy

2012年の『CITY DIVE』で鮮烈な再デビューを果たし、「現代シティポップの女王」としての地位を確立した一十三十一。彼女が2013年に発表し、2017年にはアナログ盤化でも大きな話題を呼んだアルバム『Ecstasy』は、前作で提示した80年代風アーバン・サウンドをさらに深化、あるいは「進化」させた傑作です。プロデューサーにクニモンド瀧口(流線形)を迎え、都会のラグジュアリーな夜、あるいは避暑地のプールサイドを彷彿とさせる、徹底的に美意識の行き届いた世界観が構築されています。単なる懐古趣味に留まらない、エレクトロニックなエッセンスと生のグルーヴが融合した本作は、今なお多くの音楽ファンを虜にし続けています。

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ジャンルと音楽性

現行シティポップスの王道をいく内容でありながら、打ち込みによる流麗なデジタル・サウンドと一十三十一の変わらずチャーミングなボーカルが見事にはまった夏のリゾート志向の突き抜けた一枚です。彼女らしいモダンでメロウな作風はそのままに、よりポップで遊び心を感じさせるシンセ・サウンドが組み合わさっていて、都会的な洗練の中に、ふとした瞬間の無防備な愛らしさが溶け込んだ仕上がりとなっています。80年代のシティポップやエーオーアール、ブラジリアン・ポップ、ディスコを横断しながら、どこにも属さない独自の美学を確立しています。

一十三十一/Ecstasy

おすすめのトラック

アルバムの魅力を象徴する4曲を厳選してご紹介します。

  • 「Ecstasy」 アルバムのタイトルを冠した、多幸感溢れるキラーチューンです。 煌びやかなシンセサイザーと軽快なカッティングギターが絡み合う、極上のブギー・ナンバー。一十三十一のボーカルが持つ甘さと、フロアを揺らすファンキーなビートが絶妙なバランスで共存しており、一瞬で聴き手を非日常へと誘う、まさに「快楽」を体現した一曲です。
  • 「Serpent Coaster」 都会の夜を滑走するような、スピード感とエッジの効いた楽曲です。 うねるようなベースラインが印象的なこの曲は、夜のドライブにぴったりのアーバンな雰囲気を纏っています。都会の複雑なネオンの中を駆け抜けるようなスリリングな展開と、涼しげなウィスパー・ボイスのコントラストが、聴く者に鮮烈な印象を残します。
  • 「Blue, Midnight Blue」 夜の深淵を感じさせる、ミステリアスでメロウなミディアム・ナンバーです。 タイトルの通り、深いブルーの世界観が音で表現されており、しっとりと濡れたような質感が魅力的です。孤独と自由が混ざり合う都会の深夜、ふと物思いに耽る瞬間に寄り添ってくれるような、繊細なサウンドプロダクションが際立っています。
  • 「Varadero via L.A.」 リゾート地へと飛び立つような、開放感と異国情緒が漂うトラックです。 ラグジュアリーなAORサウンドをベースに、L.A.の乾いた風とカリブの湿り気を感じさせる、ハイブリッドな音楽性が楽しめます。アルバムの後半を彩るこの曲は、一十三十一のボーカルが持つ「旅情」を最も引き出しており、聴き終える頃には心地よい余韻に包まれます。

アルバム総評

「愉悦の海にとける夏。一十三十一が提案する、天国に一番近い、夏」というコピーが示す通り、エキゾチックでラグジュアリー、まだ誰も知らないパラダイスでもぎとった最高に気持ちいい果実のような一枚です。摩訶不思議で心地よい一十三十一の魅力がふんだんに詰まったアルバムで、全曲を通してボーカルとサウンドのまとまりが大変よく、飽きずにあっという間に聴き終えることができます。国内のシティポップ・シーンが世界的な再評価を受ける2017年というタイミングにリリースされた本作は、その波に乗るのではなく、独自の美学でシーンを超えた普遍的な輝きを放っています。

🎵『Ecstasy』試聴ダイジェスト

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