The Larks U.K./The Larks
1981年、ケントのカンタベリー、クライスト・チャーチ・カレッジで結成されたイングランドのスカ/パンクバンド、The Larks U.K.のスタジオ録音集『The Larks』は、1984年から1986年にかけて録音された楽曲を集めた作品です。
結成のきっかけは、アルファベット順の部屋割りでたまたま隣になったトミー・バーロウ(サックス兼ボーカル)とマーク・バニスター(ギター)が、互いにジャズとパンクという正反対の音楽趣味を持ちながらも、ザ・クラッシュやスティフ・リトル・フィンガーズへの共通の愛を見つけたことでした。後にデイヴ・イーストゲート(ドラム)とピート・ウォームズリー(ベース)を加えた4人組は、カバーバンドから出発し、やがてすべてオリジナル曲を演奏するバンドへと成長。レコード契約なしにロンドンのタウン&カントリー・クラブ(現フォーラム)やアストリアでヘッドライナーを張るほどの人気ライブバンドとなりながら、1988年に解散しました。
ジャンルと音楽性
パンクのエネルギー、ソウル、60年代R&B、スカのタッチを融合させた踊れるサウンドが本作の持ち味です。パンクのエネルギーとソウル、60年代R&Bにスカのタッチを混ぜ合わせた、エンターテインメント性の高いダンサブルなサウンドを作り上げており、面白くメッセージ性のある歌詞も持ち合わせています。トミー・バーロウのサックスがフロントに立ち、マーク・バニスターのラモーンズ的ギター、デイヴ・イーストゲートのリズミカルなドラムが三位一体となったサウンドは、ザ・クラッシュ、スティフ・リトル・フィンガーズ、X-レイ・スペックス、ザ・スペシャルズへのリスペクトを感じさせながら、完全に独自の世界観を確立しています。

The Larks U.K./The Larks
おすすめのトラック
- At the Takeaway
36年間ずっと頭の中で鳴り続けた、バンドのフォーミダブルな「da-da, da/da/da – dah」というベースとサックスのリフで始まる、The Larksの真骨頂を体現する傑作です。
ロック・イン中華料理店から追い出されるというユーモラスな歌詞が、パンクのエネルギーとソウルのグルーヴに乗せて届けられる一曲で、バンドのライブで最も盛り上がった伝説的アンセムです。 - But You
スティフ・リトル・フィンガーズ、特に「The Only One」に強く影響を受けた、ホワイト・レゲエ・スタイルの一曲です。
トミー・バーロウのサックスとマーク・バニスターのギターが絶妙なグルーヴを生み出すこのトラックは、バンドの音楽的ルーツへの敬意と独自のスタイルが最もよく融合した一曲です。 - Bring Me His Head on a Plate
神秘的でポストパンク的な陰鬱な雰囲気を持ち、トミー・バーロウがベストなニュー・ロマンティック・スタイルで歌い上げる、アルバムの中でも特に異彩を放つ一曲です。
タイトルの物騒さとは裏腹に、バンドの詩的なセンスと実験精神が最も色濃く滲み出ており、ポスト・パンクの影がスカ・パンクの光と絶妙に同居する、The Larksの音楽的な振れ幅の広さを示す傑作です。 - I Don’t Know, What About You
ラモーンズ的なギターにストラングラーズのボーカル・スタイル、そしてX-レイ・スペックスのサックスを組み合わせた、The Larksの音楽的な雑食性が最もよく表れた一曲です。
バンドが影響を受けてきた様々なジャンルへのオマージュでありながら、完全に独自のサウンドに仕上げるというソングライティングの妙が光っています。
アルバム総評
The Larksは、当時を知る者には非常に人気の高いライブバンドで、レコード契約なしにロンドンのタウン&カントリー・クラブやアストリアでヘッドライナーを張るほどの存在だったにもかかわらず、現在はあまり知られていません。ジョン・ピールが「Maggie Maggie Out Out」をロードショーでプレイし「素晴らしい曲だが通常の番組ではかけられない」と語ったほどの問題作も生んだバンドの記録として、本作は英国パンク・ニュー・ウェーブ史のかけがえない証言です。当時の熱狂を知らなくても、今聴いても十分に新鮮な音楽として響く傑作をぜひ体験してください。
🎵I Don’t Know, What About You?


