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70年代のパンク魂が現代に蘇る。M.U.T.T.の『Bad to the Bone』は、グラムロックの妖しさとガレージパンクの荒々しさを詰め込んだ、骨の髄までロックンロールな一枚!

punk Punk/SkaPunk/Garage
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鋭利なギター、爆発的なエネルギー、そして反骨精神に満ちた歌詞で聴く者を挑発するサンフランシスコ発のパンクバンド、M.U.T.T.。2022年にリリースされたフルアルバム『Bad to the Bone』は、70年代末のロウで荒々しいパンク・ロックの精神を21世紀に甦らせた一枚だ。グラマラスなロックンロールとガレージ・パンクの間を駆け抜けるようなスピード感と、どこか退廃的でキャッチーな旋律が交錯するこのアルバムは、ノスタルジックでありながらも鮮烈に現代的。まさに「骨の髄まで悪い」、そのタイトルに偽りなしのロックンロール・カタルシスである。

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ジャンルと音楽性

『Bad to the Bone』の音楽性は、70sパンク、ガレージ・ロック、グラムロックといった古典的ロック要素を取り込みつつも、現代のDIY精神をそのまま音にしたようなラフで生々しいプロダクションが特徴。MC5Dead BoysJohnny Thundersなどの影響を色濃く感じさせるが、M.U.T.T.ならではのフックとユーモアも忘れていない。荒削りながら計算された展開や、耳に残るフレーズの連続が、パンクやロックンロールファンにとって心地よいノスタルジアと衝動を同時に呼び起こす。

おすすめのトラック

  • 「I Don’t Wanna」
    動とキャッチーさが詰まった、疾走系パンクロックチューン。荒々しいギターリフと引き締まったドラムに支えられたフックが耳に残り、歌詞のシンプルな“不満宣言”が痛快。たった数分で勢いを爆発させる構成は、80年代パンクへのオマージュとバンド独自の熱さを見事に融合しています。
  • 「Born to Raise Hell」
    攻撃的な姿勢とロックンロールの荒々しさが凝縮された1曲。タイトル通り、生まれながらにして騒ぎを巻き起こすための存在であることを高らかに宣言しており、スラッシュ気味のギターリフと暴走するリズムが聴く者を一気に巻き込む。ストリートの匂いをまとったガレージパンクらしいダーティさも魅力で、シンプルながらとことん骨太。
  • 「Take It Easy」
    荒削りなパンクサウンドに「気楽にいけよ」と語りかける皮肉まじりの余裕が漂う一曲。ザラついたギターと唸るベース、突き抜けるようなドラムに乗せて放たれるボーカルは、どこか開き直ったようなクールさを持ちつつも、反骨精神を忘れない。テンポ感はややミッドだが、その分フックが効いており、耳に残る。
  • 「Partners in Crime」
    ダークで荒々しいパンクスピリットが炸裂する共犯者アンセム。ザクザクと切り込むギターリフに、爆走するリズム隊、そして咆哮のようなボーカルが重なり合い、裏切りや不信のない“信頼”の危うさを全身で鳴らしている。リリックの不敵なユーモアとエッジの効いたサウンドが絶妙に噛み合い、短くも強烈なインパクトを残す一曲。

アルバム総評

『Bad to the Bone』は、単なるレトロ回帰ではない。パンクやグラム、ガレージの荒々しさを現代に引き戻しながら、M.U.T.T.自身のフィルターを通してアップデートした、新たな“反抗のかたち”を提示する一枚だ。音の厚みや完成度といった点で大作主義には背を向けながらも、その分、生々しい感情や衝動がダイレクトに伝わってくる。ロックンロールが持つ危うさや即効性を再認識させてくれる良作として、多くのリスナーに刺さることだろう。

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