Happy Mondays『Squirrel and G-Man Twenty Four Hour Party People Plastic Face Carnt Smile (White Out)』
イングランドのロックバンド、Happy Mondaysのデビュースタジオアルバム。1987年4月にFactory Recordsよりリリースされました。プロデューサーはヴェルヴェット・アンダーグラウンドの元メンバーとしても知られるJohn Caleが担当。ロンドンのFire Houseスタジオで録音され、パンク・ファンクとポスト・パンクの性質を持つアルバムと評されています。ちなみにタイトルの長さからしてすでに異常で、それ自体がこのバンドの個性を雄弁に語っています。
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ジャンルと音楽性
ESGのパンク・ファンクとジョイ・ディヴィジョンの雰囲気を混ぜ合わせたサウンドと評されており、Classic Pop Magはそのサウンドをファンキーなポスト・パンクと表現しています。Shaun Ryderのシュールな歌詞はThe Twilight Zoneのストーリーを思わせるとも言われました。ファンキーでパンキーな、リズム重視のトラック群をRyderのシュールな歌詞が束ねており、マッドチェスターシーンの原点がここに胚胎しています。
おすすめのトラック
- 「Kuff Dam」 アルバムの幕開けを飾るグルーヴィーな一曲です。Paul Ryderのベースラインがアルバム全体を支配する推進力となっており、その深みのある音像は特にこのトラックで際立っています。コンパイル盤にも繰り返し収録されてきた、バンドの原点ともいえる重要曲です。
- 「Tart Tart」 アルバムからのリードシングルで、1987年3月にリリースされました。Channel 4のThe Chart Showでミュージックビデオが放映され、バンドに全国的な知名度をもたらした電撃的な一曲です。ジャングルのようなリズムの絡み合いとShaun Ryderの投げやりなボーカルが絶妙な緊張感を生み出しています。
- 「Olive Oil」 アルバムのB面を彩るダークでひとクセあるファンク・トラックです。リスナーのハイライトとしても繰り返し挙げられる隠れた名曲で、コンパイル盤『Double Double Good』にも収録されています。まさに「マンチェスターの路地裏」そのものの空気感を持った一曲です。
- 「24 Hour Party People」 Beatlesの「Ob-La-Di, Ob-La-Da」を無断でサンプリングした「Desmond」の代替曲として急遽録音され、後のプレスから収録された楽曲です。後に同名の映画でも重用され、バンドを象徴するアンセムとなりました。このアルバムの中で最もマッドチェスターらしい響きを持つバンガーと評されることも多い曲です。
アルバム総評
Shambolic(でたらめ)、shamanic(シャーマン的)、そしてshameless(臆面もない)――このJohn Cale制作のデビューアルバムは、それまで誰も聴いたことのないサウンドを打ち出し、80年代半ばのインディミュージックシーンに向けて警告の一発を放ちました。初動の売り上げはわずか3,500枚にとどまりましたが、その後の評価は大きく塗り替えられ、今日ではマッドチェスターの起点として音楽史に刻まれています。荒削りな録音も含め、この混沌こそがHappy Mondaysの真骨頂です。



