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小島麻由美の『さよならセシル』!少女像「セシル」に別れを告げた先に待っていたのは、退廃と色気とユーモアが同居する、大人の女性の大傑作がここにある

Pop Pop/Soul/Jazz
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小島麻由美/さよならセシル

1998年にリリースされた小島麻由美の3rdアルバム『さよならセシル』は、彼女の中の少女像である「セシル」に別れを告げた作品です。全作詞・作曲・編曲を本人が手掛けたセルフ・プロデュースによるアルバムで、先行シングル「セシルカットブルース」を含む全11曲が収録されています。フランス語で副題は「アデュー、ラ・セゾン・ド・セシル」。少女性から大人の女性への脱皮を宣言した本作は、キャバレー・ジャズ、シャンソン、サンバ、ブルースを横断しながら、日本のポップス史においても稀有な個性を放つ傑作として今なお語り継がれています。

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ジャンルと音楽性

ジャズをベースにしながらも、シャンソン、サンバ、ブルース、昭和歌謡的なアレンジまでを自在に行き来する折衷的なサウンドが持ち味です。単なるキャバレージャズにとどまっていないのは、あまりにも味わいのあるボーカルのせいで、全体を通している退廃的な雰囲気はまさに癖になります。アルバムとして一つの味わいを出すことに成功した大傑作と評されています。ジャズを匂わせる高い技術を持つ演奏者たちを束ね、それを「さりげなく」演出する才能こそが、小島麻由美の真骨頂です。

小島麻由美/さよならセシル

おすすめのトラック

  • 夏の光」 アルバムの幕開けを飾る、どこか懐かしくほろ苦い一曲です。 ゆったりとしたジャズのグルーヴに乗せて、過ぎ去った夏と青春の残像を歌う歌詞が胸に刺さります。小島麻由美独特の「シャンソン的かついかにも女の子な歌声」が最初の一音から全開になるオープニングです。
  • 「セシルカットブルース」 アルバムのタイトルコンセプトを体現する先行シングルです。 彼女の中の少女像「セシル」への別れを宣言した楽曲で、ブルースのフォームに乗せて軽やかに、しかし確固たる意志を持って大人の女性への移行を歌い上げています。タイトルを「セシルカット」という髪型に例えるセンスは、まさに小島麻由美にしか生まれない言葉です。
  • ショートケーキのサンバ」 わずか2分43秒ながら、アルバム屈指の多幸感を誇る一曲です。 サンバのリズムに乗せてショートケーキへの純粋な愛を歌うという、この発想の飛躍こそが小島麻由美の天才性を象徴しています。日常の小さな喜びを音楽に昇華させる手腕は唯一無二で、聴くたびに思わず笑顔になります。
  • 「結婚行進曲」 ユーモアと哀愁が絶妙に同居する、アルバムの核心部に位置する一曲です。 誰もが知るメンデルスゾーンの旋律をモチーフに、小島麻由美流のアレンジで「結婚」という制度への複雑な感情を描き出しています。前の「結婚のテーマ」(1分11秒のインスト)との対比も秀逸で、この2曲の流れはアルバムの白眉といえます。

アルバム総評

「こんなミュージシャンが居ていいのか」と唸らせるほどの才能が凝縮された本作は、小島麻由美の世界への最良の入口として今なお多くのファンから推薦されています。少女性とは決別しながらも、大人の女性の歌と色気の中に、他の誰にも真似できない愛らしさが息づいているのがこのアルバムの魅力です。1998年という時代を軽々と超え、今この瞬間に聴いても古びるどころかますます輝きを増す。それが、小島麻由美という天才の証明です。

🎵セシルカットブルース

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