イタリア出身のロックバンド、Måneskin(マネスキン)が2017年にリリースした『Chosen』は、彼らのキャリアの幕開けを告げるミニアルバムだ。イタリアのオーディション番組『X Factor』でのパフォーマンスをきっかけに注目を集めた彼らが、自信に満ちた姿勢で世界へ向けて放った第一声でもある。荒削りながらも強烈な個性とエネルギーに満ちたこの作品は、まさに“選ばれし者”の名にふさわしいデビュー作だ。
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ジャンルと音楽性
『Chosen』の音楽性は、クラシックなロックンロールをベースにしながらも、ファンク、ブルース、さらにはモダンなポップ感覚も取り入れたハイブリッドな仕上がり。ギターリフ主体のグルーヴィーなアレンジ、Damiano Davidのセクシーかつワイルドなボーカル、そして全体に漂う若さと挑戦心が、オールドスクールと現代的感覚の融合を体現している。英語とイタリア語を織り交ぜることで、国際的なアプローチも感じさせる。
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おすすめのトラック
- 「Chosen」
タイトル曲にして代表曲。うねるようなベースラインとギターリフが印象的で、Damianoのラップ調のボーカルが攻撃的かつ挑発的。バンドの「自分たちのスタイルを貫く」という意思表示が感じられる一曲であり、ライブでも盛り上がる鉄板ナンバー。 - 「Beggin’」
The Four Seasonsのカバーで、Måneskinのブレイクのきっかけにもなったトラック。オリジナルよりもハードでソウルフルなアレンジが施され、彼ら独自の色が濃く反映されている。ボーカルの抑揚とエネルギッシュな演奏が、カバーとは思えないほどのオリジナリティを放っている。 - 「Recovery」
より内省的で感情的なバラードナンバー。重めのリズムと美しくも荒々しいメロディが交錯し、若さと痛みが剥き出しの形で表現されている。アルバムの中で異彩を放つ存在で、バンドの多面的な魅力を伝える。 - 「You Need Me」
攻撃的なサウンドとアンセミックなコーラスが融合した一曲。英語詞のパンチラインが耳に残り、メッセージ性も強い。ステージでの彼らの自信と支配力を象徴するような楽曲だ。 - 「Somebody Told Me」
The Killersの名曲を彼ららしいラフでセクシーなロックスタイルに大胆アレンジしたカバー。原曲のニューウェーブ感を残しつつ、より荒々しくエネルギッシュなギターリフとDamianoの妖艶なボーカルが加わり、衝動と色気が交錯する新たな魅力を放っています。ライブ感溢れるテンションの高さが、バンドの勢いをそのまま音に乗せた一曲です。
アルバム総評
『Chosen』はMåneskinにとっての自己紹介であり、野心と個性に満ちた挑戦状でもある。若さゆえの未完成さがある一方で、音楽的にはすでに成熟した部分も見せており、今後の飛躍を期待させる内容だ。ジャンルに縛られず、自由に、かつ確信を持って自分たちの音を鳴らす姿勢が、リスナーを惹きつけてやまない。後の世界的成功の片鱗が、ここにはすでに宿っている。