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アメリカ南部の空気と、無軌道な若さが生む刹那の輝き!ケージ・ジ・エレファントのデビューアルバム『Cage the Elephant』は、ガレージロック風の荒削りな衝動と、時代の閉塞感をかき乱すエネルギーが渦巻く、爆音の青春グラフィティ

alternative Rock/Alternative
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2008年にリリースされたCage the Elephantのセルフタイトルアルバム『Cage the Elephant』は、アメリカ・ケンタッキー出身の5人組がシーンに叩きつけた、荒削りながらも圧倒的なエネルギーに満ちたデビュー作です。UKでの人気を皮切りに、アメリカでも火が付き始めたこのアルバムは、ガレージロック・リバイバルの流れに乗りながらも、独自の混沌とした個性を放っています。泥臭くもキャッチーで、そして何よりも”本能的”な衝動が詰まった一枚です。

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ジャンルと音楽性

『Cage the Elephant』は、ガレージロック、パンク、ブルース、ヒップホップ的な語り口などがごった煮のように混ざり合い、まるでステージでの破壊的なライブパフォーマンスをそのまま真空パックしたような音像を持っています。The White StripesThe Strokes以降のガレージ・サウンドを下敷きにしながら、Red Hot Chili Peppersのようなファンクロックのグルーヴ感、さらにはBeastie Boys的なラップ風ボーカルまで取り入れており、音楽的ジャンルの枠を軽やかに飛び越えていきます。

おすすめのトラック

  • 「Ain’t No Rest for the Wicked」
    アルバムの代表曲であり、彼らのブレイクのきっかけとなった一曲。ヒップホップ調のリズムに乗せた語り口と、社会の裏側をえぐるような歌詞が印象的。シンプルなギターリフとベースラインも中毒性が高く、彼らの代名詞とも言える一曲です。
  • 「In One Ear」
    アルバムのオープニングを飾る爆発的なナンバー。業界批評を皮肉交じりに歌い上げる歌詞と、ラフな演奏が非常にパンチが効いており、デビューの名刺代わりとして完璧なスタート。
  • 「Back Against the Wall」
    ややメランコリックなムードを持ちながらも、サビではドラマティックに盛り上がるバラード寄りの楽曲。バンドの内省的な一面が見える好例で、叙情性と爆発力が同居しています。
  • 「Lotus」
    ファンクの要素が強く、グルーヴィーなベースラインとドライなギターが印象的。ボーカルのMatt Shultzがラップとシャウトを行き来するスタイルで、ライブでの熱狂が想像できる一曲。
  • 「Tiny Little Robots」
    ロボットと人間社会を対比した風刺的な内容を、キャッチーで弾むようなビートに乗せて表現。ポップでありながら挑発的で、遊び心と社会性が共存しています。

アルバム総評

『Cage the Elephant』は、若さゆえの過剰な熱量、型破りな表現欲求、そして飾らない真っ直ぐな衝動が詰め込まれた、まさにロックの原点を思い出させるようなデビューアルバムです。音楽性の幅は広いものの、すべてのトラックに共通するのは「とにかく自分たちのやりたい音を出している」という一貫した姿勢。整っていない分、逆にそれが魅力となり、聴き手の心を揺さぶります。今後の成長を期待させるというより、すでに”現在形のロック”を体現していた彼らの出発点として、今聴いてもなお新鮮なエネルギーを放っています。

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