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「過去から未来がやってくる!」ショットガンランナーズの「DEDICATED TO THE ROCK’N’ROLL BOY」は、60’sブリティッシュ・ビートの魂を、金沢発のR&B PUNKが撃ち抜く、灼熱のモノラル・マスターピース

Grage Punk/SkaPunk/Garage
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北陸・金沢が誇るキラーR&Bグループ、SHOTGUN RUNNERSが2011年に放ったセカンド・アルバム『DEDICATED TO THE ROCK’N’ROLL BOY』は、栄光の60年代ブリティッシュ・ビートの魂を、21世紀の日本で最も純粋かつ高エネルギーな形で継承した傑作です。THE WHOSmall FacesThe Yardbirdsといった伝説的なバンド群からの影響を血肉化し、「R&B PUNK」という独自のスタイルに昇華。青臭くもクールな日本語の歌詞と、ヴィンテージ機材による生粋のアナログ・モノラル録音が相まって、「過去から未来がやってくるような衝撃」を聴く者に与える、和製ブリティッシュ・ビートの名盤として今なお愛され続けています。本作は、まさに全てのロックンロール・ボーイに捧げられた熱いメッセージです。

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Amazon.co.jp: DEDICATED TO THE ROCK'N'ROLL BOY : SHOTGUN RUNNERS: デジタルミュージック
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ジャンルと音楽性

SHOTGUN RUNNERSが標榜するジャンルは「R&B PUNK」です。音楽性の根幹にあるのは、1960年代初中期英国のRhythm and Blues (R&B)と、それを通過したブリティッシュ・ビート、特にモッズ・カルチャーと密接な関係にあるバンド群(The Who, The Kinksなど)のサウンドです。これに、結成時のルーツであるガレージ・パンクやパワー・ポップ的な衝動的なエネルギーと日本語の直情的な歌唱が加わることで、独自の「PUNK」要素が生まれています。ギターはダーティーかつエッジが効いており、リズム隊は疾走感と粘り強さを併せ持つ強靭なグルーヴを生み出します。全ての録音がヴィンテージ機材のみを用い、モノラル録音で仕上げられている点も特筆すべきです。これにより、音の塊としての爆発的な迫力と、60年代中期の英国で生まれたサウンドの本質的なクールさが最大限に引き出されています。

おすすめのトラック

  • 「あの娘は嘘つき」
    タイトルの通り、女性の嘘に翻弄される男の心情を歌った、メロディアスでありながら荒々しいバンドの代表曲の一つです。サビのキャッチーさはポップ・ソングのそれですが、それを演奏するビートの激しさは初期のブリティッシュ・R&Bそのもの。青春の焦燥感とロックンロールの快感が交錯する、本作のハイライトとなるナンバーです。
  • 「素敵なマリアンヌ」
    初期のThe Whoを彷彿とさせる疾走感とポップネスを兼ね備えた楽曲です。シンプルで力強いリフが終始リードし、バンド全体のタイトな演奏が光ります。どこか憂いを帯びたメロディラインと、ヴォーカルKEMMYの青臭くて真っ直ぐな歌声が、聴く者の心を掴んで離しません。ビート・グループとしての彼らの魅力を凝縮した一曲です。
  • 「I’m your morphine」
    アルバムの中盤を彩る、ダーティーでブルージーなR&B色が濃いナンバーです。他の曲のような爆発的なスピード感よりも、重く、ねっとりとしたグルーヴを重視した演奏が特徴。シカゴ・ブルースやThe Yardbirds初期のような、英国のロックバンドがルーツとしたR&Bの毒々しさが感じられ、バンドの音楽的深さを証明しています。
  • 「I’m going down」
    彼らの初期衝動的なパンク・エネルギーが最も強く表れているトラックの一つ。ギターのリフは荒々しく切り刻まれ、サビでは激情をぶちまけるようなヴォーカルが響きます。楽曲全体からほとばしるニヒリズムと退廃的なムードは、60年代パンクの持つ「イカれた」側面と通じるものがあり、ハイテンションなロックンロールの極致を味わえます。

アルバム総評

『DEDICATED TO THE ROCK’N’ROLL BOY』は、単なる60’Sリヴァイヴァル作品ではありません。SHOTGUN RUNNERSは、古典的なR&Bビートを現代の若者のクールな感性と日本語の鋭さで再構築しました。彼らのサウンドは、徹底的なアナログ録音とモノラルミックスにより、圧倒的な音圧と生々しい熱量を持ち、リスナーの身体を揺さぶります。このアルバムは、ロックンロールという文化に対する真摯な「献身」であり、日本のロックシーンにおいて、真のR&B MODSの系譜を打ち立てた、まごうことなき名盤です。全てのロックンローラー必聴の一枚です。

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