心の奥深くを旅するようなサウンドと、90年代の記憶を散りばめたリリック。Glass Animals の『Dreamland (+ Bonus Levels)』は、エレクトロ・ポップの領域を広げながら、ノスタルジーと現代性を見事に融合させたコンセプチュアルな作品だ。ボーナストラックを含むこのエディションは、原盤の魅力をさらに押し広げる、まさに”レベルアップ”した一枚といえる。
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ジャンルと音楽性
本作はインディー・ポップやエレクトロニカを軸にしつつ、ヒップホップのビート感やドリーム・ポップ的な浮遊感、さらにはR&Bのグルーヴまでを柔軟に取り込んだサウンドスケープが特徴。デイヴ・ベイリーの繊細なボーカルと内省的なリリックが、デジタルと記憶の狭間を彷徨うリスナーの感情を刺激する。
リンク
おすすめのトラック
- Dreamland
アルバムの幕開けを飾るタイトル曲。デイヴの語りかけるような歌声と、ミニマルでドリーミーなビートが印象的。テーマは記憶とアイデンティティの探求で、このアルバム全体の世界観を象徴する。 - Tangerine
軽快なリズムと切ないメロディが絶妙に絡み合う一曲。ポップでありながら、どこか憂いを帯びた歌詞がリスナーの心に残る。「かつて知っていた誰かが変わってしまった」ことに対する戸惑いを描く。 - Heat Waves
Glass Animals最大のヒット曲。滑らかなビートとエモーショナルな展開が魅力。喪失感と再生がテーマで、サビの「Sometimes all I think about is you…」は中毒性抜群。ボーナス版ではリミックスも収録され、原曲の新たな魅力を引き出している。 - Your Love (Déjà Vu)
ファンク色の強いグルーヴがクセになる一曲。心の奥底に残る恋愛の余韻を、サイケデリックなサウンドで表現。クラブ映えする一方、リリックには深い未練と葛藤が感じられる。 - I Don’t Wanna Talk (I Just Wanna Dance)
直感的で開放的なダンス・アンセム。煩わしい思考を振り切って、ただ身体を音楽に委ねるという衝動を、軽快なビートとファンキーなグルーヴで見事に表現している。思考よりも感覚を優先する、そのタイトル通りの爽快感がクセになる一曲。
アルバム総評
『Dreamland (+ Bonus Levels)』は、ただのリイシューではない。オリジナル盤で描かれた記憶と自己の再構築というテーマを、リミックスや追加曲によってさらに多層的に掘り下げている。エモーショナルでありながらダンサブル、懐かしくも現代的。Glass Animalsの持つポップ・センスとサウンド・プロダクションの妙が詰まった、リスナーの“記憶の旅”を誘うアルバムだ。