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ヘイライド・トゥ・ヘルの『Hayride To Hell』が放つ、血と煙とスラップベースの轟音ロカビリー!悪魔の笑い声とともに始まるこのアルバムは、サイコビリーの暴走とロカビリーのルーツを融合させた“地獄系ロックンロール絵巻”

Rockabilly/Psychobilly
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地獄行きの馬車が、轟音とともに疾走を始める――そんなイメージを抱かせるのが、Hayride To Hell(ヘイライド・トゥ・ヘル)のセルフタイトル・アルバム『Hayride To Hell』だ。サイコビリー、パンク、ロカビリーを血のように混ぜ合わせたサウンドは、暴力的でありながらキャッチー、混沌の中に確固たる美学を感じさせる。ホラー映画のような暗闇のユーモア、スピードとグルーヴの共存、そして汗と煙が充満したライブハウスの熱気をそのままパッケージしたような一枚である。

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ジャンルと音楽性

ジャンルとしては明確にサイコビリーをベースにしており、The MeteorsBatmobileといった古典的バンドの系譜に連なるサウンドだが、Hayride To Hellはそこにアメリカ南部的なルーツ・ロックのざらつきを加えている。スラップベースが地を這い、ギターは刃物のように鋭く、ドラムは疾走しながらも土臭いグルーヴを保つ。その上でボーカルが吐き出すのは、悪魔的な笑いと反逆の詩。ホラーやサタニックな意匠をまといながらも、音の根底には“人間臭いエネルギー”が脈打っている。まさに“Hellbilly”とも呼ぶべきサウンドで、暴走する魂をストレートに叩きつけてくる。

おすすめのトラック

  • 「Graveyard Stomp」
    疾走感あふれるドラムと激しいスラップ・ベースが特徴。ダークでユーモラスな歌詞と相まって、一気に聴く者を彼らの世界観に引き込む、熱狂的なダンス・ナンバー。
  • 「Serial Killer」
    重く鋭いギターリフと、畳みかけるようなリズムセクションが、楽曲に緊張感と暴力的でエッジの効いた雰囲気を与えている。彼らのサウンドが、単なるロカビリーの亜種ではなく、パンク・ロックの凶暴性を強く引き継いでいることを示す代表的な楽曲。
  • 「Rockin’ Coffin Bar」
    サイコビリーのコミカルでB級ホラー的な側面を楽しめる楽曲。アップテンポでノリの良いリズムは、ホラー映画のパーティシーンのような雰囲気を醸し出しており、ライブでも盛り上がること間違いなしのキラーチューンだ。
  • 「Werewolves On Wheels」
    激しくドライヴ感のあるリズムセクションが、文字通り「暴走」するような勢いを楽曲に与えている。サイコビリーが持つ、モーターサイクル・カルチャーやアウトローな雰囲気を愛するファンにはたまらない、グルーヴィーなナンバー。
  • 「Evil Kneivel」
    彼らの音楽的な基盤であるロカビリーからパンクへと至るエネルギーを体感でき、聴いているだけで心拍数が上がるような、バンドの技術と勢いが感じられるトラック。

アルバム総評

『Hayride To Hell』は、サイコビリーというジャンルの核にある“スピード・狂気・ロカビリーの魂”を、現代的な解釈で蘇らせたアルバムだ。無骨な音作りとホラーの世界観が見事に噛み合い、単なるジャンル再現にとどまらず、自分たちの「悪魔的ユーモア」を確立している。
Nick 13やPaul Fenechのような先達への敬意を感じつつも、Hayride To Hellはよりストレートで、よりワイルド。スタジオ録音ながら、まるでライブハウスの最前列で汗を浴びるような臨場感がある。
地獄への旅は決して安らぎを与えないが、その混沌の中にこそ、真のロックンロールの熱がある。Hayride To Hellは、その名の通り、聴く者を“地獄の馬車”に引きずり込み、最後まで降ろしてはくれない。

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