1960年代アメリカのティーン・ポップシーンにおいて、Lesley Goreは数少ない女性シンガーとして強い存在感を放った。デビューから間もない彼女がリリースしたこの『Lesley Gore Sings of Mixed-Up Hearts』は、10代の少女の感情の揺れ動きを、キャッチーで切ないメロディにのせて描いた珠玉のコンセプト・アルバムだ。シンプルながらも胸に刺さる歌詞と、ポップス黄金期ならではのプロダクションが、今なお新鮮に響く。
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ジャンルと音楽性
本作は、1960年代前半のティーンポップ〜ガールグループ・サウンドの王道をゆく作品で、バロック・ポップやドゥーワップの影響も色濃く反映されている。アレンジは華やかだが、決して過剰ではなく、Lesleyのボーカルを主役としてしっかりと際立たせている点が秀逸だ。シンプルな構成の中に、若さ特有の葛藤や夢が詰め込まれており、聴く者をノスタルジックな気分に浸らせる。
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おすすめのトラック
- 「You Don’t Own Me」
このアルバム最大のハイライト。フェミニズムの萌芽とも言われる歌詞は、当時としては異例の力強さを持ち、今なお高い評価を受けている。Lesleyの毅然としたボーカルが胸に響く。 - 「Sunshine, Lollipops and Rainbows」
明るく軽快なトーンで、アルバムの中でも異彩を放つポップナンバー。一度聴いたら口ずさんでしまうメロディラインが魅力的だ。 - 「Young Lovers」
10代の恋のときめきと不安を繊細に描いた珠玉のポップソング。甘酸っぱいメロディと、Lesleyの透明感あるボーカルが、初恋の記憶をそっと呼び覚ましてくれるような一曲です。シンプルながらも心に残る、60年代ティーンポップの名曲。 - 「I Struck a Match」
情熱の目覚めを火花にたとえたドラマティックなラブソング。切なさと力強さが交錯するメロディに、Lesleyの感情豊かな歌声が重なり、短いながらも強烈な印象を残す一曲です。60年代ポップスの中でも、隠れた輝きを放つナンバー。
アルバム総評
『Lesley Gore Sings of Mixed-Up Hearts』は、10代の視点から恋愛やアイデンティティをテーマにした楽曲が並ぶ、まさに青春のサウンドトラックだ。Lesley Goreのピュアでストレートな歌声が全編を通じて輝き、時代を超えて共感を呼ぶ。派手さこそないが、瑞々しさと誠実さに満ちた作品であり、1960年代ポップスの入門としてもおすすめできる名盤である。ティーンエイジ・ドリームと、ほろ苦いリアルが交差するこの一枚は、聴くたびに新たな感情を呼び起こしてくれるだろう。