Our Corpse Destroyedの『Strength to Strength』は、力強いリフと闘志むき出しのヴォーカルが前面に押し寄せる、ハードコア・サウンドが魅力のアルバムです。ストリートの緊張感や現場の温度感をそのまま閉じ込めたような音像は、余計な装飾を排したダイレクトな熱量に満ちています。鋭く刻まれるギター、重心の低いベース、そして容赦なく叩き込まれるビートが合わさり、バンドの揺るぎない信念と激しさが明確に伝わってきます。
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ジャンルと音楽性
本作は、オールドスクールなハードコアパンクを軸にしつつ、メタリックな質感を取り入れた力強いスタイルが特徴です。Agnostic FrontやMadball、Hatebreedといった、ストリート性や肉体的なグルーヴを重視するバンドとの共通点が感じられます。しかし、単に攻撃的なだけではなく、歌詞には「諦めない意志」「仲間との絆」「自分の弱さと向き合う強さ」といったメッセージが込められており、激しさの中に人間らしい熱い感情が確かに宿っています。
おすすめのトラック
- 「Strength to Strength」
アルバムを象徴するタイトル曲です。前へ進み続けようとする力強いリフと、気迫溢れるシャウトが印象的で、「倒れてもまた立ち上がる」というメッセージをストレートに受け取ることができます。 - 「Lion of Judah」
重厚なギターリフと地響きのようなリズムに、叫びというより“祈り”に近いボーカルが乗る、スピリチュアルな硬派ハードコア曲です。宗教的な象徴をテーマにしつつも説教臭さはなく、信念や精神の強さをストレートに叩きつけるような力強さが印象的。 - 「Gotta Get Out!」
息苦しい現実から抜け出したいという衝動をそのまま音にしたような、短く鋭いハードコア・アタックです。曲が終わる頃には、胸の中に滞っていたモヤが一気に吹き飛ぶような爽快感が残ります。シンプルに熱く、真っ直ぐに突き進む、まさに突発的な“ブレイクアウト”の衝動を体現した1曲です。 - 「My Victory」
逆境を乗り越える力強い意志を真正面からぶつけてくるハードコア・ナンバーです。重く鋭いギターリフが地面を踏み鳴らすように響き、ドラムは前へ前へと押し出す推進力を生み出しています。ボーカルは怒りだけでなく希望の火種を含んだ叫びで、「勝利」とは他者に誇示するものではなく、自分自身を立ち上がらせるための言葉だと伝えてくれるようです。
アルバム総評
『Strength to Strength』は、ハードコアの核である「真っ直ぐさ」「重さ」「信念」がしっかりと詰まった作品です。テクニックや派手な演出ではなく、「生きるための力」を音として提示している点に強い存在感があります。日々の中で折れそうになる心を支えてくれる音楽を求めている方に、ぜひ手に取ってほしい一枚です。


