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ザ・クランプスが1989年に放った初期の毒素全開の『Off the Bone』!ラックス・インテリアの絶叫とポイズン・アイビーの骨太なギターが、50年代のB級映画とガレージパンクを交配させ、禁断のサイコビリーを誕生させた!一度聴いたら逃げられない、真っ赤に充血したロックの真髄がここにある

Rockabilly/Psychobilly
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The Cramps『Off the Bone』

『Off the Bone』は、1989年にリリースされたザ・クランプスの初期シングルやEP曲を網羅した重要なコンピレーション・アルバムです。当初はイギリスで「3Dメガネ付きのジャケット」という衝撃的な仕様で発売され、彼らの名前を世界に知らしめる決定打となりました。結成当初の荒々しく、かつ妖艶なエネルギーが凝縮されており、パンク・ロックの過激さとヴィンテージな50年代ロックンロールへの偏愛が、もっとも幸福な形で結びついた記念碑的作品といえます。

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ジャンルと音楽性

彼らが作り上げたジャンルは「サイコビリー(Psychobilly)」と呼ばれます。これは50年代のロカビリーをベースに、パンクの疾走感とホラー映画の美学をミックスしたものです。音楽性としては、エコーを深くかけたボーカル、歪んだファズ・ギター、そしてベースレス(初期)特有のスカスカとした、しかし重いリズムが特徴です。知的で洗練されたポップスとは対極にある、本能的で猥雑、反映、そしてユーモラスな「ロックの原始的な衝動」を体現しています。

おすすめのトラック

  • Human Fly 「俺は人間のハエだ」と歌う、彼らを象徴するあまりにも有名な一曲です。曲中で聞けるラックスの「ブーン、ブーン」というハエの羽音を模したスキャットが不気味かつキャッチーで、一度聴いたら耳から離れません。
  • Goo Goo Muck 夜になると怪物に変身する若者を歌った、ロカビリー調の怪作です。ポイズン・アイビーのギターが奏でるセクシーでダークなリフが絶品で、近年のドラマ『ウェンズデー』でのダンスシーン起用により、再び世界中で注目を集めました。
  • The Way I Walk ジャック・スコットのカバーですが、クランプスの手にかかれば完全に「夜の街を徘徊するゾンビ」のテーマ曲に変貌します。タメの効いたリズムと不穏なギターの音色が、最高にクールで危険な雰囲気を醸し出しています。
  • Domino ロイ・オービソンのカバーですが、オリジナルよりもはるかに原始的で荒々しい仕上がりです。ラックスのしゃくりあげるようなヴォーカルと、シンプルながらも呪術的な響きを持つリズムが融合し、彼らの持つ「狂ったロカビリー」の側面を象徴する一曲となっています。

アルバム総評

『Off the Bone』は、ロックンロールが本来持っていた「親が眉をひそめるような不健全さ」を完璧にパッケージしたアルバムです。古いレコードのゴミ溜めから宝物を掘り出し、それをホラー映画の特殊メイクで塗り固めたような彼らの美学は、後のガレージパンクやゴス、そしてサイコビリー・シーンに計り知れない影響を与えました。単なる過去の音楽の再利用ではなく、徹底した「遊び心」と「悪趣味な美学」によって独自の芸術へと昇華されています。全編を通して漂うカルトな熱気は、発表から40年以上経った今も全く色褪せていません。

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