スポンサーリンク

世界の終わりが訪れても、美しさは失われない――Thirty Seconds to Marsが贈る『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』。洗練されたサウンドとエモーショナルな歌詞が、心の奥深くに響き渡る

alternative Rock/Alternative

サーティー・セカンズ・トゥ・マーズが2023年にリリースした『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』は、バンドにとって約5年ぶりとなるスタジオアルバムであり、彼らの新たな音楽的アプローチが凝縮された作品だ。本作は、シネマティックなサウンドスケープとエモーショナルなボーカルが融合し、ポストロックやオルタナティブロックの枠を超えた壮大な作品となっている。タイトルが示す通り、終末感と希望の狭間で揺れ動くようなテーマが貫かれており、リスナーを深い内省へと誘う。

⬇️アマゾンミュージックで『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』をチェック⬇️

Amazon Musicでサーティー・セカンズ・トゥ・マーズのIt’s The End Of The World But It’s A Beautiful Dayを再生する
Amazon.co.jp: It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day : サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ: デジタルミュージック
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  

ジャンルとサウンドの変化

過去の作品と比較すると、本作はよりシンセポップやエレクトロニカの要素が色濃く、ヘヴィなギターサウンドよりもアンビエントで広がりのある音作りが特徴的だ。ジャレッド・レトのボーカルはこれまで以上に繊細かつ感情的であり、シンプルなアレンジの中でその存在感を際立たせている。特に、ドラムのリズムやシンセの多用により、80年代のニューウェーブやドリームポップを彷彿とさせる瞬間もある。これは、初期のヘヴィなオルタナティブロック路線とは異なるが、バンドの進化の証として受け止めるべきだろう。

おすすめのトラック

  • 「Stuck」
    アルバムのリードシングルであり、シンプルながらも中毒性のあるメロディが特徴的。ジャレッドの歌声が持つエモーショナルな力がダイレクトに伝わる一曲で、バンドの新しい方向性を象徴している。
  • 「Seasons」
    軽快なビートと、希望に満ちたメロディが印象的な楽曲。人生の移り変わりや、変化を受け入れることの大切さを歌っており、アルバムの中でも最もポジティブなメッセージを持つ。
  • 「World On Fire」
    タイトル通り、世界が崩壊するかのような緊張感を孕んだナンバー。サウンドはミニマルながらも、その分歌詞の重みが際立つ。絶望の中にも微かな希望を見出すような楽曲だ。
  • 「7:1」
    シンプルなピアノとジャレッドのソウルフルなボーカルが際立つバラード。アルバムの中でも特にエモーショナルで、バンドの新たな一面を垣間見ることができる。

アルバム全体の印象

『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』は、従来のThirty Seconds to Marsの壮大なロックサウンドからは一線を画し、より洗練されたポップなアプローチを取り入れた作品だ。それでも、バンドの持つシネマティックな世界観や、ジャレッド・レトの圧倒的な存在感は健在であり、むしろこれまで以上にダイレクトに感情が伝わる作品となっている。

結論

Thirty Seconds to Marsの進化を示す『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』は、ポストロックやエレクトロニカの要素を取り入れたモダンなサウンドと、終末感と希望が交錯する深みのあるテーマが魅力的な作品だ。バンドの新たなフェーズを象徴するこのアルバムは、彼らのキャリアにおいて新たな道を切り開く一枚として記憶されることだろう。

タイトルとURLをコピーしました