The Interruptersが2018年にリリースした傑作サードアルバム『Fight the Good Fight』は、バンドを世界のスカ・パンクシーンの頂点へと押し上げた決定的な一枚です。引き続きRancidのティム・アームストロングをプロデューサーに迎え、パンク・ロックの攻撃性と2トーン・スカの連帯感を融合させています。社会的な不公正や個人的な苦難に対し、紅一点エイミー・インターラプターの魂のこもったボーカルが、聴く者すべてに「善い戦いを続けよう」という強烈なメッセージと希望を注入します。
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Amazon.co.jp: Fight the Good Fight : The Interrupters: デジタルミュージック
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ジャンルと音楽性
本作の核となるのは、熱量の高いスカ・パンクです。レゲエ由来の跳ねるような裏打ちリズム(スカ)を基調としつつも、ギターとドラムは終始パンク・ロックの鋭いスピード感を保っています。ホーンセクションに頼らず、分厚いギターサウンドとエイミーの力強く感情的な歌声によって熱狂的なグルーヴを生み出している点が特徴です。楽曲はどれもキャッチーなメロディに溢れており、ストレートなメッセージが心地よいリズムに乗ってストレートに響きます。
おすすめのトラック
このアルバムの多様な魅力を凝縮した4曲をピックアップします。
- 「She’s Kerosene」 アルバムからの最大のヒット曲であり、バンドの代表曲です。アグレッシブなギターリフと中毒性のあるサビが完璧に融合し、自立した強い女性像を歌い上げています。
- 「Title Holder」 ミッドテンポながら力強いグルーヴを持つ楽曲です。過去のトラウマや困難を乗り越え、自己肯定感を取り戻す過程を描いた、パーソナルな感情が反映されたアンセムとなっています。
- 「Gave You Everything」 アップテンポな曲が多い中で、メロディアスで切なさを帯びた一面を見せる楽曲です。裏切りや失恋といったテーマから立ち直る強さを、感情的なボーカルで表現しています。
- 「Rumors and Gossip」 タイトル通り、ゴシップや噂話の無益さ、そしてそれらに惑わされないことの重要性を歌った、軽快なスカ・パンクナンバーです。スピード感がありながらも、メッセージ性の強い歌詞が特徴です。
アルバム総評
『Fight the Good Fight』は、単なるスカ・パンクの枠を超え、現代社会を生きる人々への「闘う勇気」を提供する作品として完成されています。過去の困難を乗り越えたエイミーの経験が根底にあるからこそ、そのメッセージは真摯で力強く、聴き手の心に深く響きます。ポジティブなエネルギーと連帯のグルーヴに満ちた本作は、現代のロックシーンにおける傑作であり、強いメッセージを求めるすべての方に自信を持っておすすめできる一枚です。


