カナダが生んだ若き至宝、Tate McRae(テイト・マクレー)が待望の3rdアルバム『So Close To What』をリリースしました。前作『THINK LATER』で世界的なポップスターとしての地位を不動のものにした彼女が、本作で向き合ったのは「成功の裏側にある空虚さと自己探求」です。タイトルの『So Close To What(何にそんなに近づいているのか)』という問いかけが示す通り、夢に手が届きそうな場所で感じる不安や高揚感を、かつてないほど素直な言葉で綴っています。
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ジャンルと音楽性
本作は、エッジの効いた「ダンス・ポップ」と、深みのある「オルタナティブ・ポップ」が見事に融合した作品です。2000年代のポップ・アイコンを彷彿とさせるパワフルなエネルギーを放ちつつ、現代的なR&Bのグルーヴや、感情を剥き出しにしたピアノ・バラードも網羅されています。彼女の代名詞であるキレのあるダンス・パフォーマンスを予感させる重低音トラックから、シンガーソングライターとしての繊細な筆致が光る静かな楽曲まで、その音楽性は多層的で非常にリッチです。
おすすめのトラック
- 「It’s ok I’m ok」 アルバムの顔とも言える一曲で、自信に満ち溢れた力強いポップ・アンセムです。中毒性のあるベースラインと、「私は大丈夫」と言い切る潔い歌詞が、現代を生きるリスナーに勇気を与えてくれます。
- 「2 hands」 コントロールできない感情を疾走感のあるビートに乗せた、ライブ映え間違いなしの楽曲です。テイトのハスキーな歌声が、エレクトロニックなサウンドと見事に共鳴しています。
- 「Revolving door」 同じ過ちを繰り返してしまう複雑な人間関係を「回転ドア」に例えた、メタフォリカルで切ない一曲です。繰り返されるメロディが、抜け出せないループに陥った時のもどかしさを鮮烈に描き出しています。
- 「No I’m not in love」 自分の気持ちを否定しながらも、どこか執着してしまう揺れ動く心を歌ったミディアム・ナンバーです。彼女のボーカル表現の幅が一段と広がったことを証明する、エモーショナルな名曲に仕上がっています。
アルバム総評
『So Close To What』は、Tate McRaeという一人の女性が、世界からの熱い視線を浴びながらも、自分自身を見失わずに進もうとする意志の記録です。煌びやかなショービズの世界に身を置きながら、これほどまでに人間味溢れる弱さを曝け出せる彼女の誠実さこそが、本作を特別なものにしています。ただ聴いて踊るだけのポップ・アルバムではなく、聴き手の心に寄り添い、共に成長していくような深い共感を呼ぶ傑作です。2025年、ポップ・ミュージック界は間違いなく彼女を中心に回ることになるでしょう。



