Rock/Alternative

世界の終わりが訪れても、美しさは失われない――Thirty Seconds to Marsが贈る『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』。洗練されたサウンドとエモーショナルな歌詞が、心の奥深くに響き渡る

サーティー・セカンズ・トゥ・マーズが2023年にリリースした『It’s The End Of The World But It’s A Beautiful Day』は、バンドにとって約5年ぶりとなるスタジオアルバムであり、彼らの新たな音楽的アプローチが凝縮された作品だ。本作は、シネマティックなサウンドスケープとエモーショナルなボーカルが融合し、ポストロックやオルタナティブロックの枠を超えた壮大な作品となっている。タイトルが示す通り、終末感と希望の狭間で揺れ動くようなテーマが貫かれており、リスナーを深い内省へと誘う。
Rock/Alternative

反逆のエネルギーと音楽的成熟が交差するThe Rolling Stonesの『Aftermath』。単なるブルースロックバンドから、独自の音楽世界を築く存在へと進化を遂げた記念碑的アルバム

1966年にリリースされた『Aftermath』は、ザ・ローリング・ストーンズにとって大きな転換点となったアルバムだ。それまでの彼らは、ブルースやR&Bのカバーを中心としたバンドだったが、この作品で初めて全曲がミック・ジャガーとキース・リチャーズによるオリジナル曲となり、バンドの音楽性が大きく進化した。また、ロックンロールの枠を超え、フォーク、サイケデリック、バロック・ポップなどの多彩な要素が取り入れられた点でも特筆すべきアルバムである。
Rock/Alternative

激情と叙情が完璧に融合したエモの傑作、The Red Jumpsuit Apparatusの『Don’t You Fake It』。エモやポストハードコアが好きなら絶対に外せない、2000年代ロックシーンを代表するアルバムの一つ

2006年にリリースされたザ・レッド・ジャンプスーツ・アパラタスのデビューアルバム『Don't You Fake It』は、エモやポストハードコアのエッセンスを詰め込んだ情熱的な作品だ。キャッチーなメロディとアグレッシブなサウンドが融合し、バンドの個性を強く打ち出している。本作は、エネルギッシュなギターリフ、力強いドラム、そしてヴォーカルのロニー・ウィンターズが持つ感情豊かな歌声が魅力で、リリース当時から多くのリスナーの心を掴んできた。
Rock/Alternative

荒々しくも研ぎ澄まされたサウンドが炸裂する、日本のロック史に輝く名盤The Roostersの『The Roosters』。激情的なボーカルと鋭いギターリフが魂を揺さぶる

ザ・ルースターズのデビューアルバム『The Roosters』は、日本のロックシーンにおける金字塔とも言える作品だ。1980年にリリースされた本作は、パンクロックの荒々しさと、ブルースやガレージロックのルーツを感じさせるサウンドが見事に融合した一枚となっている。日本のパンク黎明期を牽引した彼らの音楽は、ストレートなロックンロールの衝動と、どこか退廃的でクールなムードを持ち合わせており、後のバンドにも多大な影響を与えた。
Rockabilly/Psychobilly

パンクの激しさとロカビリーのスウィングが交錯する、The Living Endの衝撃的デビュー作『The Living End』。疾走感あふれる楽曲が詰まった本作は、90年代後半のロックシーンに新たな風を吹き込んだ

1998年にリリースされたオーストラリアのロカビリー・パンクバンド、ザ・リヴィング・エンドのセルフタイトルアルバム『The Living End』は、90年代後半のロックシーンに新たな風を吹き込んだ作品だ。彼らのスタイルは、パンクロックの攻撃性とロカビリーのスウィング感を巧みに融合させたもので、グリーン・デイやラモーンズの影響を受けつつ、ストレイ・キャッツのような50年代風のロカビリー要素を取り入れている。
Rock/Alternative

劇的な美しさと妖艶なエネルギーが交差する、The Last Dinner Partyの壮大なデビュー作『Prelude to Ecstasy』。ゴシックなムードとロックの躍動感が融合し、華麗なメロディと詩的な歌詞が織りなす

2024年にイギリスの新鋭バンド、ザ・ラスト・ディナー・パーティーが満を持してリリースしたデビューアルバム『Prelude to Ecstasy』は、まさに劇的で華麗なサウンドの祝祭だ。彼女たちは、わずか数曲のシングルリリースの段階から注目を集め、クラシカルな要素を織り交ぜたゴシック・バロック・ポップとも形容される独特の音楽性でリスナーを魅了してきた。本作では、その独創的なスタイルをさらに発展させ、緻密なアレンジと感情を揺さぶる楽曲で、一つの物語を描いている。
Rock/Alternative

The Usedのセルフタイトル・アルバム『The Used』は、痛みも喜びもすべて詰め込んだこの作品は、エモシーンの礎を築いた一枚として今なお輝きを放つ

ザ・ユーズドのセルフタイトルデビューアルバム『The Used』は、2002年にリリースされ、エモやポスト・ハードコアの新たな波を生み出した作品のひとつとして高く評価されています。激情的なボーカル、轟音のギター、そしてドラマティックな曲展開が特徴的で、後のエモ・スクリーモシーンに大きな影響を与えました。本作は、自己破壊的な歌詞とエネルギッシュな演奏を武器に、The Usedというバンドの個性を確立した重要な一枚です。
Rock/Alternative

The Mock Turtlesの『Turtle Soup: Expanded Edition』は、煌めくギターポップとマッドチェスターのエネルギーが交錯する、90年代UKインディーシーンの魅力が満載

1990年にリリースされたザ・モック・タートルズのデビューアルバム『Turtle Soup』は、マッドチェスター・ムーブメントの中で生まれながらも、よりメロディアスでギターポップ寄りのサウンドを特徴とする作品だ。Expanded Editionではオリジナル盤に加え、B面曲やデモ、リミックスが追加され、バンドの音楽的な幅広さをより深く掘り下げられるようになっている。
Reggae/Ska

ジャマイカン・ソウルの真髄がここに!The Maytalsが放つ力強いリズムと情熱的なボーカルが詰まった『The Sensational Maytals』は、スカとロックステディの黄金期を象徴する名盤

ザ・メイタルズのデビューアルバム『The Sensational Maytals』は、1965年にリリースされ、彼らの音楽キャリアの出発点を飾る作品です。このアルバムは、スカからロックステディへと移行する時代の中で、ジャマイカン・ミュージックの新たな地平を切り開きました。トゥーツ・ヒバートのソウルフルで情熱的なボーカル、力強いコーラスワーク、そしてリズムに乗せたメロディが、このアルバムを単なるデビュー作以上のものにしています。
Punk/SkaPunk/Garage

荒々しいパンクの衝動と甘美なメロディが交差する、The Muffsの名盤『Blonder and Blonder』。キム・シャタックのパワフルなシャウトと疾走感溢れる楽曲が、90年代ポップパンクの真髄を体現する

ザ・マフスの1995年リリースのアルバム『Blonder and Blonder』は、キャッチーなメロディとローファイなパンクの勢いが絶妙に融合した作品だ。バンドのフロントウーマンであり、ボーカル兼ギタリストのキム・シャタックの力強いシャウトと、エネルギッシュなサウンドが詰まった本作は、ポップ・パンクというジャンルの中でも特に個性的な存在感を放っている。