House/Electronic

グラス・アニマルズの『Dreamland (+ Bonus Levels)』は、90年代的ノスタルジーと現代的エレクトロ・サウンドが織りなす、記憶と感情の迷宮を彷徨うサウンド・ジャーニー!ボーナストラックで深みを増した、ドリームポップの決定盤

心の奥深くを旅するようなサウンドと、90年代の記憶を散りばめたリリック。Glass Animals の『Dreamland (+ Bonus Levels)』は、エレクトロ・ポップの領域を広げながら、ノスタルジーと現代性を見事に融合させたコンセプチュアルな作品だ。ボーナストラックを含むこのエディションは、原盤の魅力をさらに押し広げる、まさに"レベルアップ"した一枚といえる。
Reggae/Ska

「Ska Jam: The Rude Boy Mixtape」は、ジャマイカの裏通りからUKの地下シーンまで、時代と国境を越えて鳴り響くルードボーイたちの反骨のビートを詰め込んだ、スカの魅力が凝縮されたコンピレーションアルバム

スカ、ロックステディ、そして初期レゲエの精神を現代に蘇らせたコンピレーション、それが『Ska Jam: The Rude Boy Mixtape』だ。60年代のルードボーイ文化を軸に、オーセンティック・スカから2トーン、さらには現行スカ・リバイバルまで、多様なスタイルを網羅する本作は、スカ初心者にも往年のファンにも刺さるセレクションとなっている。ジャンル横断的でありながらも一貫したルードなエネルギーが全編を貫いており、スカという音楽の強度と広がりを改めて体感できる1枚だ。
Rockabilly/Psychobilly

ロカビリーの跳ねるビートにパンクの凶暴性、そこへサイコホラーな世界観をまぶしたトールボーイズの『Funtime』。カルト的サウンドが暴れまわるこの一枚は、サイコビリーの本質を体現した異端の名盤だ

ガレージパンク、ロカビリー、ホラーのエッセンスが火花を散らすように混ざり合い、聴く者を暗黒サーカスのような世界へ引き込む本作。派手な技巧ではなく、突き刺すような衝動と不穏なエネルギーこそがこのアルバムの真髄だ。The DamnedやThe Meteorsを追っていた耳にも、思わずうなる“汚れた快楽”がここにある。
Rock/Alternative

ニュー・ラディカルス唯一のアルバム『Maybe You’ve Been Brainwashed Too』。鮮烈なメロディとメッセージが交差するこの一枚は、90年代ポップロックの中で異彩を放つ、時代を超えて再評価されるべき傑作だ!

New Radicalsが1998年に放った唯一のフルアルバム『Maybe You've Been Brainwashed Too』は、ポップとロック、そしてちょっぴりの皮肉を詰め込んだジャンキーな名盤だ。一発屋として語られることも多い彼らだが、その内包するメッセージ性とジャンルを横断するセンスは、今聴き直しても驚くほど鋭い。
House/Electronic

クラストの『Irrational Numbers, Vol. 4』は、ドラムンベースの再構築を試みる実験的かつ哲学的サウンドスケープ!反復と沈黙、低音と抽象が交錯するその音世界は、クラブミュージックの未来を静かに、しかし確かに指し示している

伝説的プロデューサーKrustが長年の進化と探求を経て放つ、音の深層を突き詰めた野心作『Irrational Numbers, Vol. 4』。クラブ・ミュージックの枠を越え、哲学的とも言える構築美を携えたこのアルバムは、リスナーに「音を聴く」という体験そのものを再定義させる。ドラムンベースの既成概念に挑みながら、未知への扉を開くスピリチュアルでサイケデリックな旅へようこそ。
Reggae/Ska

ジグジー・キングの『Have to Get You』は、荒削りでストリート感溢れるダンスホール・スタイルに、恋と情熱を注ぎ込んだ90年代ジャマイカン・グルーヴの濃縮盤!聴くたびに心と体を揺さぶる、ダンスホール黄金期の真髄がここにある

ラフでグルーヴィ、そしてどこか艶やか。Jigsy King『Have to Get You』は、90年代のダンスホール・レゲエの魅力を凝縮したような一枚だ。鋭く突き刺さるディージェイ・スタイルに、濃密なベースラインとリズムセクション。現場で鍛えられた男の声が、恋とストリートの物語を情熱的に紡ぎ出す。パワフルかつセクシーなこのアルバムは、ダンスホール黄金期を鮮やかに想起させてくれる。
Reggae/Ska

リッチー・スティーブンスの『Forever』──ラヴァーズ・ロックの甘さとソウルフルな歌声が溶け合う、極上のレゲエ体験!時代を超えて心に響く愛のメッセージを、優しく力強く届ける珠玉のアルバム

豊かなソウルフルネスと、カリブの陽光のような温かさ──Richie Stephens『Forever』は、ジャマイカ音楽の持つ甘美さと力強さを、美しいバランスで体現したアルバムだ。ラヴァーズ・ロック、レゲエ、ソウルが溶け合ったこの作品は、心を優しく揺らしながら、聴き手を自然と笑顔にさせてくれる。"永遠に続く"幸福感がここにある。
House/Electronic

オリジン・アンノウンの『The Speed of Sound』は、ドラムンベース黎明期の熱狂を凝縮した一枚!90年代UKドラムンベース・ジャングル革命の中心にあったこの名盤は、今もリスナーをフロアの渦へと引きずり込む

ドラムンベースが地下から世界に広がる、その臨界点を切り取った名盤がここにある──Origin Unknownの『The Speed of Sound』。レイヴの熱狂とストリートの荒々しさを同時に閉じ込めたこのアルバムは、90年代半ば、UKジャングル/ドラムンベースシーンの進化と狂騒を象徴する決定的な一枚だ。
House/Electronic

ボム・ザ・ベースが放った『Into the Dragon』は、無数のサンプルと重低音で作り上げた音の迷宮!ヒップホップ、エレクトロ、ハウス、ポップ──あらゆるジャンルを飲み込み、ダンスフロアとポップシーンを変えた伝説の爆発音だ!

1988年、クラブシーンとチャートを同時に揺さぶった爆弾が落ちた──Bomb The Bass『Into the Dragon』。サンプラーを武器に、ヒップホップ、エレクトロ、ハウス、ポップを自在に横断しながら、衝動とスタイルを両立した最先端サウンドを世に放った本作は、ダンスミュージックとポップスの境界を溶かした歴史的なアルバムだ。
Punk/SkaPunk/Garage

90年代後半のアンダーグラウンドを駆け抜けたドワーヴスが放つ、反骨と退廃のロックンロール美学!『The Dwarves Are Young and Good Looking』は、聴く者を振り回しながらもどこか愛さずにいられない、最高にいかれた名盤だ

タイトルからしてすでに挑発的だが、中身はもっと過激だ。Dwarvesの1997年作『The Dwarves Are Young and Good Looking』は、混沌、皮肉、暴力、そして圧倒的なキャッチーさが一体となった、パンクの暴走美学の結晶。過去の極端な暴走ぶりから一歩引き、より洗練されたアプローチを見せつつも、その牙は決して抜かれていない。バンドがカルト的存在から“伝説”へと進化した、決定的な一枚だ。