日本のパンク・ロックシーンを長きにわたり牽引し続けるレジェンド、Laughin’ Nose(ラフィンノーズ)。彼らが1980年代後半にリリースしたアルバム『Go For It』は、その後のバンドの方向性を決定づけただけでなく、当時の若者たちに強烈な「前進する力」を与えた傑作です。ポップなメロディと疾走感あふれるパンクサウンドが高次元で融合した本作は、今なお多くのフォロワーを生み出し続けています。このアルバムは、彼らの熱いメッセージと遊び心が見事に凝縮された、まさにエネルギッシュな名盤の輝きを放っています。
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Amazon.co.jp: GO FOR IT : LAUGHIN'NOSE: デジタルミュージック
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ジャンルと音楽性
Laughin’ Noseの音楽性は、イギリスのポップ・パンクやメロコアに通じるキャッチーさと、初期衝動的なロックンロールのエネルギーが見事に融合しています。中心人物であるCHARMY(Vo)とPON(Ba)が生み出す楽曲は、シンプルながらもフックの効いたメロディラインが特徴的で、激しいビートの中でもしっかりと「歌」が立っています。本作では、彼らのトレードマークである「笑いと涙」が同居するストレートなメッセージが、タイトで爆発力のある演奏に乗せて、聴く者の心を突き動かします。
おすすめのトラック
- 「YA-YA-YA-」
特にスピードとシンプルさが際立つ、純粋なパンク・ロックの爆弾です。ほとんど「YA-YA-YA-」という叫びだけで構成された歌詞は、言葉を超えた衝動的なエネルギーを凝縮しています。ライブでは定番のアッパーチューンであり、ラフィンの持つ「初期衝動」と「熱狂」を最もストレートに体現した、問答無用の名曲です。 - 「BOTH SIDE FLOWERS」
ラフィンの代名詞であった極端なスピードパンクとは異なる、メロディックで内省的な側面を見せた楽曲です。 疾走感を保ちつつも、CHERRYのキャッチーなギターリフとチャーミーのどこか切ない歌声が、ポップネスと哀愁を両立させています。 - 「FIRE BORIN’」
メジャーデビュー初期の代表曲であり、その後の日本のパンクシーンに多大な影響を与えた名曲です。この曲の魅力は、何と言っても圧倒的な推進力を持つビートと、キャッチーで中毒性の高いメロディの融合にあります。 - 「GO FOR IT」
アルバムのタイトルを冠するこの曲は、困難に立ち向かうすべての人への応援歌です。力強いギターリフと、前向きなCHARMYのボーカルが一体となり、聴く者に「やってやろう!」という活力を与えてくれる、メッセージ性の強い楽曲です。迷った時に背中を押してくれる、頼もしいナンバーです。
アルバム総評
『Go For It』は、Laughin’ Noseが持つ純粋なパンクの情熱と、より多くのリスナーにアピールできる普遍的なポップネスが最高潮に達した一枚です。全曲を通して一貫したポジティブなエネルギーが横溢しており、聴き終わった後には胸のすくような爽快感が残ります。日本のパンクを語る上で避けては通れない、そして今こそ「GO FOR IT!」の精神を再認識させてくれる、時代を超える名盤だと断言できます。


