Rock/Alternative

ジーザス・ジョーンズの『Doubt』 は、 デジタルとアナログがせめぎ合う90年代初頭、シンセとギターの疾走感が交差し、世界をポジティブな高揚感で包み込むダンスロックの金字塔!時代の転換期をそのまま音に閉じ込めた、未来への鼓動が鳴り響くアルバム

イギリス出身のオルタナティブ・ダンスロックバンド、Jesus Jones が1991年にリリースしたセカンドアルバム『Doubt』は、90年代初頭の音楽シーンにおいてポップとロック、そしてダンスビートを絶妙に融合させた象徴的作品です。マンチェスター・ムーブメントやマッドチェスターと呼ばれるシーンが盛り上がる中、このアルバムはバンドの代表曲を多数収録し、国際的な成功を収めるきっかけとなりました。その軽快かつ鋭いサウンドは、当時のクラブカルチャーとロックバンドのエネルギーを同時に感じさせ、今聴いてもフレッシュな魅力を放っています。
Pop/Soul/Jazz

サーフェシズの『Pacifico (Deluxe)』は、南国の海辺で過ごす穏やかな午後、潮風と太陽のぬくもりをそのまま音に閉じ込めた極上のサマーポップ・トリップ!聴くたびに心を解き放つ“音のバカンス”がここに広がる

Surfacesの『Pacifico (Deluxe)』は、海辺で過ごすような心地よさと、ポジティブなエネルギーを併せ持ったポップアルバムです。オリジナル版『Pacifico』の世界観をさらに拡張し、追加トラックによって多彩な色合いが加わった本作は、日常の中にリゾート気分を持ち込みたい人にぴったり。軽やかなビート、柔らかなボーカル、そして耳に残るメロディが、まるで潮風に包まれるような幸福感を運んでくれます。
Rock/Alternative

ザ・ローリング・ストーンズの『December’s Children (And Everybody’s)』 は、 若き悪童たちがブルースとロックンロールの魂を全身で受け止め、反逆の衝動と瑞々しい情熱をひとつの塊にして放り投げた、1960年代ロンドン発・世界を席巻する直前の息づかいが生々しく刻まれた一枚

The Rolling Stonesの『December's Children (And Everybody's)』は、1965年にリリースされた、バンドの初期衝動とブルースへの愛情が色濃く刻まれたアルバムです。全体を通して、R&Bカバーとオリジナル曲が混在し、当時のライブの熱気や若々しい勢いがそのまま封じ込められています。アメリカ市場向けに編成された本作は、シングルヒットを含みつつも、アルバム全体でThe Stonesがロックンロールの荒々しさとソウルフルな表現力を兼ね備えた存在であることを証明しています。
Rock/Alternative

ザ・ルミニアーズの『Automatic』は、 人生の喜びや痛み、そしてその間にある静かな瞬間を、詩的な歌詞と深く響くメロディで描き出し、聴く者を時間も場所も超えた“心の旅”へと誘う、まるで一冊の小説のような傑作アルバム

The Lumineersの最新アルバム『Automatic』は、彼らの代名詞ともいえるフォークロックの温かみと、シネマティックな物語性をさらに進化させた一枚です。アコースティックギター、ピアノ、ストリングスが織りなす豊かなサウンドに、ウェスリー・シュルツの哀愁漂うボーカルが乗り、聴く者をまるでロードムービーの主人公のような心境へと誘います。過去作よりも洗練されながら、感情の奥深くまで響く楽曲群が並び、聴くほどに味わいが増す作品となっています。
Rock/Alternative

ザ・リバティーンズの『All Quiet on the Eastern Esplanade』は、9年ぶりに鳴らされる音は、かつての無軌道な衝動と、歳月が刻んだ深い陰影を同時に宿す。荒削りなギターが潮騒のように押し寄せ、ペトとカールの交差する声が過去と現在を縫い合わせる

2004年~2015年にかけてバンドとしての浮き沈みを経験したThe Libertinesが、9年ぶりに本格的な新作『All Quiet on the Eastern Esplanade』をリリースしました。Margateの自前スタジオ「Albion Rooms」をベースに録音された本作は、混沌とした過去を乗り越え、成熟したバンドの再生を示す作品。クラシックなインディー・ロックの魅力を保ちながらも、メンバー4人全員が執筆に関わった多彩な楽曲構成によって、“今のLibertines”の深みと絆が表れています。
Punk/SkaPunk/Garage

抗う者たちの怒りと悲しみが音となって噴き出した!ザ・ラッツの『Grin and Bear It』は、70年代UKの社会不安と、レゲエとパンクの化学反応が生み出したサウンドを通じて、今なお鋭く心に突き刺さる

1970年代末、UKパンクがその狂騒の頂点を迎える中、The Rutsは異彩を放つ存在だった。彼らのサウンドは、激しいパンクの攻撃性に、ダブやレゲエといったリズムの深みを融合させたもの。そのThe Rutsが1980年にリリースしたコンピレーションアルバム『Grin and Bear It』は、バンドの勢いと実験性、そして故Malcolm Owen(ヴォーカル)のカリスマ性を記録した貴重な作品だ。シングル曲、B面曲、ライブ音源などを網羅した本作は、短命に終わったThe Rutsの輝きを今に伝える重要なアーカイブである。
Pop/Soul/Jazz

“ポップ職人”たちの力と、バンド自身の存在感がせめぎ合う中で生まれたザ・モンキーズの『More of the Monkees』!60年代アメリカン・ポップスの極致がここにあり、耳に残るメロディと陽気なグルーヴが、今もなお色あせず聴き手を魅了し続ける

1967年初頭、モンキーズ・フィーバーの絶頂期にリリースされたセカンド・アルバム『More of the Monkees』は、前作の成功を受けて急遽制作された作品でありながら、商業的・音楽的にも大きな成果を収めた。テレビ番組の延長としてのポップバンドという立ち位置にありながら、このアルバムは彼らの音楽的可能性と、制作チームの手腕を改めて印象づける内容となっている。
Rock/Alternative

ザ・メインのセルフタイトル『The Maine』は、ただの通過点ではない!彼らの「これまで」と「これから」を同時に描き出す、成熟と再生のアルバム。甘美なメロディと胸を刺すようなリリックが織りなす楽曲は、すべてがバンド自身の”アイデンティティ”の再宣言

アリゾナ出身のロックバンド、The Maineが2023年にリリースしたセルフタイトルアルバム『The Maine』は、彼らのキャリアを総括しつつ、さらに次のフェーズへの扉を開くような意欲作だ。バンド結成から15年以上、ジャンルを横断しながら進化を続けてきた彼らが、本作ではより洗練されたポップロックの魅力と誠実なメッセージ性を両立させている。エモ、オルタナティブ、ポップパンク、インディーポップ――そのすべてを経てなお、今のThe Maineが最もThe Maineらしい音を鳴らしている。
Rockabilly/Psychobilly

ネオ・ロカビリーの旗手として1980年代のロンドンから飛び出したPolecatsが、古き良きロカビリーにグラムのスパイスを加えて生まれ変わらせた!その魅力を凝縮したポールキャッツの『Cult Heroes』は、時代とジャンルを越境するサウンドの冒険譚だ

1980年代のネオ・ロカビリー・ムーブメントを牽引したバンド、Polecats(ポールキャッツ)。彼らのアルバム『Cult Heroes』は、その名のとおり、カルト的な支持を受ける名曲を集めたコンピレーション的な作品であり、ロカビリーへの愛とパンクのエネルギーを融合させた一枚だ。伝統的なロカビリーのルーツを守りながらも、モッズ、パンク、ニューウェイブといった80年代の多彩な音楽潮流と見事に交錯する、独特なポールキャッツ・サウンドがここに詰まっている。
Rock/Alternative

ザ・ヘラコプターズが『High Visibility』で描き出すのは、ノスタルジーではなく“今こそ鳴らすべき”真のロックの形!70年代的なサウンドに現代的な洗練をまとわせ、すべてのロックファンに“あの頃の熱”を再点火させる渾身の一枚

2000年にリリースされたThe Hellacoptersの『High Visibility』は、ガレージロック、パンク、ハードロックのエッセンスを融合しながら、より洗練されたメロディとサウンド・プロダクションで“ヘラコプ流”ロックンロールの進化を感じさせる一枚。荒々しさと洗練が共存するこのアルバムは、彼らのキャリアにおける重要な転換点であり、多くのリスナーにとっては最も“聴きやすくてカッコいい”作品かもしれない。