Rock/Alternative

ニュー・ラディカルス唯一のアルバム『Maybe You’ve Been Brainwashed Too』。鮮烈なメロディとメッセージが交差するこの一枚は、90年代ポップロックの中で異彩を放つ、時代を超えて再評価されるべき傑作だ!

New Radicalsが1998年に放った唯一のフルアルバム『Maybe You've Been Brainwashed Too』は、ポップとロック、そしてちょっぴりの皮肉を詰め込んだジャンキーな名盤だ。一発屋として語られることも多い彼らだが、その内包するメッセージ性とジャンルを横断するセンスは、今聴き直しても驚くほど鋭い。
House/Electronic

クラストの『Irrational Numbers, Vol. 4』は、ドラムンベースの再構築を試みる実験的かつ哲学的サウンドスケープ!反復と沈黙、低音と抽象が交錯するその音世界は、クラブミュージックの未来を静かに、しかし確かに指し示している

伝説的プロデューサーKrustが長年の進化と探求を経て放つ、音の深層を突き詰めた野心作『Irrational Numbers, Vol. 4』。クラブ・ミュージックの枠を越え、哲学的とも言える構築美を携えたこのアルバムは、リスナーに「音を聴く」という体験そのものを再定義させる。ドラムンベースの既成概念に挑みながら、未知への扉を開くスピリチュアルでサイケデリックな旅へようこそ。
Reggae/Ska

ジグジー・キングの『Have to Get You』は、荒削りでストリート感溢れるダンスホール・スタイルに、恋と情熱を注ぎ込んだ90年代ジャマイカン・グルーヴの濃縮盤!聴くたびに心と体を揺さぶる、ダンスホール黄金期の真髄がここにある

ラフでグルーヴィ、そしてどこか艶やか。Jigsy King『Have to Get You』は、90年代のダンスホール・レゲエの魅力を凝縮したような一枚だ。鋭く突き刺さるディージェイ・スタイルに、濃密なベースラインとリズムセクション。現場で鍛えられた男の声が、恋とストリートの物語を情熱的に紡ぎ出す。パワフルかつセクシーなこのアルバムは、ダンスホール黄金期を鮮やかに想起させてくれる。
Reggae/Ska

リッチー・スティーブンスの『Forever』──ラヴァーズ・ロックの甘さとソウルフルな歌声が溶け合う、極上のレゲエ体験!時代を超えて心に響く愛のメッセージを、優しく力強く届ける珠玉のアルバム

豊かなソウルフルネスと、カリブの陽光のような温かさ──Richie Stephens『Forever』は、ジャマイカ音楽の持つ甘美さと力強さを、美しいバランスで体現したアルバムだ。ラヴァーズ・ロック、レゲエ、ソウルが溶け合ったこの作品は、心を優しく揺らしながら、聴き手を自然と笑顔にさせてくれる。"永遠に続く"幸福感がここにある。
House/Electronic

オリジン・アンノウンの『The Speed of Sound』は、ドラムンベース黎明期の熱狂を凝縮した一枚!90年代UKドラムンベース・ジャングル革命の中心にあったこの名盤は、今もリスナーをフロアの渦へと引きずり込む

ドラムンベースが地下から世界に広がる、その臨界点を切り取った名盤がここにある──Origin Unknownの『The Speed of Sound』。レイヴの熱狂とストリートの荒々しさを同時に閉じ込めたこのアルバムは、90年代半ば、UKジャングル/ドラムンベースシーンの進化と狂騒を象徴する決定的な一枚だ。
House/Electronic

ボム・ザ・ベースが放った『Into the Dragon』は、無数のサンプルと重低音で作り上げた音の迷宮!ヒップホップ、エレクトロ、ハウス、ポップ──あらゆるジャンルを飲み込み、ダンスフロアとポップシーンを変えた伝説の爆発音だ!

1988年、クラブシーンとチャートを同時に揺さぶった爆弾が落ちた──Bomb The Bass『Into the Dragon』。サンプラーを武器に、ヒップホップ、エレクトロ、ハウス、ポップを自在に横断しながら、衝動とスタイルを両立した最先端サウンドを世に放った本作は、ダンスミュージックとポップスの境界を溶かした歴史的なアルバムだ。
Punk/SkaPunk/Garage

90年代後半のアンダーグラウンドを駆け抜けたドワーヴスが放つ、反骨と退廃のロックンロール美学!『The Dwarves Are Young and Good Looking』は、聴く者を振り回しながらもどこか愛さずにいられない、最高にいかれた名盤だ

タイトルからしてすでに挑発的だが、中身はもっと過激だ。Dwarvesの1997年作『The Dwarves Are Young and Good Looking』は、混沌、皮肉、暴力、そして圧倒的なキャッチーさが一体となった、パンクの暴走美学の結晶。過去の極端な暴走ぶりから一歩引き、より洗練されたアプローチを見せつつも、その牙は決して抜かれていない。バンドがカルト的存在から“伝説”へと進化した、決定的な一枚だ。
Punk/SkaPunk/Garage

調和を拒み、秩序を壊し、言葉すらノイズに変える!デブリスが描いた『Static Disposal』は、誰にも理解されなかった時代にこそ鳴るべきだった、破壊と自由のアンセムである

1970年代アメリカのオクラホマから突如現れたバンドDebris。彼らの唯一のアルバム『Static Disposal』は、パンクの胎動とノイズの混沌を封じ込めた、“先駆けすぎた前衛”の記録だ。発表当時(1976年)は無視され、幻と化した本作だが、80年代以降のノイズ、ポストパンク、インダストリアルに多大な影響を与えたとされ、今や“パンク以前のパンク”と呼ばれるカルト作として再評価されている。混乱、皮肉、非構造の美学——『Static Disposal』は、どこまでも歪でありながら、どこか崇高なまでに自由だ。
Rockabilly/Psychobilly

ザ・シャークスが送るサイコビリーの金字塔、『Phantom Rockers』は、疾走感溢れるスラップベース、荒々しいギターリフ、エネルギッシュなボーカルでサウンドを完成させた傑作アルバム!

1983年にリリースされたThe Sharksの『Phantom Rockers』は、サイコビリーの黎明期を象徴するアルバムのひとつです。ロカビリーのルーツを持ちながらも、パンクの攻撃的なエネルギーを融合させたこの作品は、ジャンルの発展に大きな影響を与えました。スラップベースの躍動感、疾走感のあるギター、そして荒々しいボーカルが絡み合い、独特の世界観を作り上げています。リリースから数十年が経った今でも、その魅力は色褪せることなく、多くの音楽ファンを惹きつけています。
Rockabilly/Psychobilly

サムシング・ショッキングが放つアルバム『Pink』は、グリースの香りに血のしぶきをまぜたサイコビリーの革命劇!ピンクの口紅の裏で鳴るのは、愛と恐怖と美学のパンクロックだ

イギリスのアンダーグラウンドから飛び出した、サイコビリー・シーンの異端児Something Shockingは、ホラーパンクの猥雑さとロカビリーの原始的エネルギーを軸に、ゴスやグラムの要素をぶち込んだ独自のスタイルで注目されてきた4人組。『Pink』は、1991年に発売された唯一のアルバムです。女性ボーカルのVanessaの歌声とポップでパンクなサウンドが特徴です。1950年代のロカビリーを基調にしながら、サーフロック的ギター、スラップベース、スクリーム混じりのボーカルといった要素を取り入れ、どこかシアトリカルなステージングも魅力だ。