
バズコックスの『A Different Kind of Tension』は、キャッチーなメロディと深いテーマ性が同居するこのアルバムは、パンクの枠を飛び越え、後のインディー/オルタナティヴの原点となった証であり、聴く者を今なお揺さぶり続ける永遠の“テンション・マニュフェスト”
Buzzcocksの3枚目のスタジオ・アルバム『A Different Kind of Tension』(1979年)は、パンクからポストパンクへと向かう過渡期を象徴するような作品です。シンプルな3コードのパンクから一歩踏み込み、社会や人間関係に対する苛立ち、不安、そして時代の混沌を鋭く映し出したサウンドが詰め込まれています。バンドのエネルギーはそのままに、楽曲構造の複雑さや実験的なアプローチが随所に見られ、単なるパンク・バンドに留まらないBuzzcocksの進化を体感できる一枚です。