Rock/Alternative

狂騒と陶酔、破壊的なグルーヴが交錯する、マッドチェスターの幕開けを告げた混沌の名盤『Bummed』。Happy Mondaysが生み出すカオティックでありながらも中毒性の高いサウンドが、時代の空気を閉じ込めたように響く

1988年にリリースされたハッピー・マンデーズのセカンド・アルバム『Bummed』は、後のマッドチェスター・ムーブメントを決定づける重要な作品として知られる。ポストパンク、アシッドハウス、ファンク、サイケデリアを融合させた独特のサウンドが特徴で、カオスとエネルギーに満ちた作品だ。プロデューサーに元John Cale(The Velvet Underground)を迎え、バンドのアグレッシブでラフな音像をさらに歪ませ、トリップ感のあるグルーヴを生み出している。
Rock/Alternative

鋭い皮肉と文学的な歌詞、緻密に計算されたメロディが融合した、Harvey Dangerの『King James Version』は、ポストグランジの荒々しさとインディーロックの洗練が共存する、深みのあるサウンドスケープが魅力

1997年に「Flagpole Sitta」のヒットで知られるようになったハーヴィー・デンジャーが、2000年に発表したセカンドアルバムが『King James Version』です。デビュー作『Where Have All the Merrymakers Gone?』に比べると、サウンドの幅が広がり、より緻密なアレンジと文学的な歌詞が際立つ作品となっています。キャッチーなメロディに知的な皮肉を織り交ぜた楽曲が並び、単なる90年代オルタナの一発屋ではないことを証明したアルバムと言えるでしょう。
Reggae/Ska

スカ、ポップ、ニューウェーブのエネルギーが弾けるNo Doubtの原点『No Doubt』。躍動感あふれる演奏が、カリフォルニアの陽気な空気を詰め込んだデビュー作

1992年にリリースされたノー・ダウトのデビューアルバム『No Doubt』は、後の大ヒット作『Tragic Kingdom』とは異なる、より純粋なスカ・ポップサウンドに満ちた作品だ。ギターのカッティング、ブラスの響き、グウェン・ステファニーのエネルギッシュなボーカルが絡み合い、80年代後半のカリフォルニアのスカシーンを色濃く反映している。このアルバムは商業的な成功を収めることはなかったが、バンドの音楽的なルーツや個性を知る上で非常に重要な作品だ。
Pop/Soul/Jazz

Noah Kahanが描く、故郷への愛、過ぎ去った時間、そして未来への期待が交錯する感動のアルバム『Stick Season (We’ll All Be Here Forever)』。心に深く染み渡るフォーク・アンセムの集大成

アメリカ・バーモント州出身のシンガーソングライター、ノア・カーンが2023年にリリースした『Stick Season (We’ll All Be Here Forever)』は、彼のキャリアを決定づける作品と言えるだろう。2022年にリリースされたオリジナルアルバム『Stick Season』にボーナストラックや新曲を加えたデラックスエディションであり、ノア・カーハンの魅力を余すところなく詰め込んだ一枚となっている。
Pop/Soul/Jazz

プロデューサー集団NEIKEDが贈る『Best Of Hard Drive』は、洗練されたポップセンスと心地よいグルーヴが融合したアルバム!軽快なメロディーと絶妙なビートが織りなす楽曲の数々

スウェーデンの音楽コレクティブ、ネイキッドがリリースした『Best Of Hard Drive』は、彼らがこれまでに発表したヒット曲や未発表トラックを詰め込んだコンピレーション・アルバムだ。ポップ、R&B、エレクトロニカ、ファンクなど多様なジャンルを巧みにブレンドした彼らのサウンドは、キャッチーでありながらも洗練されており、世界中のリスナーを魅了し続けている。本作は、NEIKEDの音楽性を総括する作品として、彼らのクリエイティブな魅力を存分に堪能できるアルバムとなっている。
Pop/Soul/Jazz

80年代ポップの革命児、New Kids On The Blockが世界を席巻!エネルギッシュなビートと甘いバラードが詰まった『Hangin’ Tough』で、ボーイズグループの原点を体感せよ

1988年にリリースされたニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(NKOTB)のセカンドアルバム『Hangin' Tough』は、ボーイズグループの歴史を語る上で欠かせない一枚だ。デビューアルバム『New Kids on the Block』(1986年)が期待ほどの成功を収めなかった中で、プロデューサーのモーリス・スターがグループのサウンドをより洗練し、ヒットチャートを席巻する大成功へと導いたのがこのアルバムである。
Pop/Soul/Jazz

Niall Horanが紡ぐ『The Show: The Encore』は、美しくも心を揺さぶるメロディの数々!繊細なバラードから力強いアンセムまで、感情の波に身を委ねる贅沢なひととき

ナイル・ホーランの『The Show: The Encore』は、2023年にリリースされたアルバム『The Show』のデラックス版であり、オリジナルの楽曲に加えて新たなコラボレーションやライブ音源を収録した豪華な一枚となっています。ポップとフォークを基盤にしながら、より深みのあるバラードやエネルギッシュなアレンジを加えたことで、ホーランの音楽的成長と多彩な魅力を堪能できる作品となっています。
Rock/Alternative

The Doorsの『The Doors』は、神秘的な詩と挑発的なサウンドが生み出す、60年代ロックの革命的デビュー作!ジム・モリソンのカリスマ性と、幻想的な旋律が融合し、ロックの歴史に刻まれた不朽の名盤

1967年、ロックの歴史を変える一枚が誕生した。ザ・ドアーズのセルフタイトル・デビューアルバム『The Doors』は、サイケデリック・ロックとブルース、ジャズ、クラシックが融合した唯一無二のサウンドで、60年代後半の音楽シーンに鮮烈なインパクトを与えた。ジム・モリソンのカリスマ的なボーカル、レイ・マンザレクの幻想的なオルガン、ロビー・クリーガーの独創的なギター、ジョン・デンスモアのジャズに根差したドラミングが一体となり、ロックの新たな地平を切り開いた。
Pop/Soul/Jazz

心の傷と向き合い、シンセポップの波に乗る——Tears for Fearsの『The Hurting』哀愁漂うメロディと深い歌詞が、時代を超えて響き続ける感情の旅へと誘う

ティアーズ・フォー・フィアーズのデビューアルバム『The Hurting』(1983年)は、ニューウェーブとシンセポップを基盤にしながらも、深い感情を伴った歌詞と独特のサウンドで、後の音楽シーンに大きな影響を与えた作品です。アルバム全体を通じて、幼少期のトラウマや感情の抑圧、人間関係の葛藤といったテーマが繊細かつダイナミックに描かれています。
House/Electronic

Chase & Statusの『Tribe』は、UKクラブミュージックの進化を象徴する一枚!ドラムンベース、グライム、ダブが交錯し、圧倒的なエネルギーでフロアを揺らすアルバム

イギリスのエレクトロニック・デュオ、チェイス&ステイタスが2017年にリリースした4枚目のスタジオ・アルバム 『Tribe』 は、彼らの音楽的なルーツと新たな挑戦を見事に融合させた作品だ。ドラムンベース、グライム、ダブ、ダンスホール、ヒップホップといったジャンルの要素を取り入れつつ、圧倒的なサウンドプロダクションでリスナーを圧倒する。このアルバムは、彼らのクラブミュージックへの愛と、常に変化し続けるUKの音楽シーンを反映した、まさに「トライブ=部族」としての結束を感じさせる一枚となっている。